]世、審議に挑む。
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り着く為には、どちらの選択肢が最適なのかを。
……そしてそれ以上に、お前が選ぶ道で、一体どこまで這い上がれるのかも見てみたいと思っている。
だから見せてくれ沢田。お前が持っている、俺の人生では選択肢にもならなかった考え方を。
そして、お前の選ぶ道がどこまで繋がっているのかをな。
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椅子に座り込んだ沢田は、堀北の顔を見た。
「……」
堀北は兄である生徒会長がいるからか、完全に戦意喪失してしまっている。
こう言う時、何か体に刺激を与えれば意識は覚醒させる事ができるが、沢田はどう対処するだろう。俺なら脇腹を鷲掴みにでもするな。
「……堀北さん」
「……」
沢田が呼びかけても、上の空の堀北は返事をしない。
すると沢田は、堀北の右肩を掴んでもう一度声をかけた。
「堀北さん」
「! さ、沢田君」
「ごめん、俺の代わりに須藤君の無実を訴えてもらってもいい? 俺の発言は証言として認めてもらえないみたいだからさ」
「えっ? あ……」
沢田の言葉で、ようやく今がまずい状況だと理解した様子の堀北。
しかし、兄に見られているからか、いつもの不遜な態度の堀北は見る影もない。
「堀北さん、頼むよ。今須藤君を救えるのは君しかいないんだ」
「……私が? 兄さんの前で?」
「うん。ついでにお兄さんに見せてやろうよ! 堀北鈴音は優秀だって所をさ。前にも言ったけど、俺は堀北さんを信じてる。だから、堀北さんも自分の力を信じてあげて? 君は頭が良くて優秀な人なんだから」
「! 沢田君。……ありがとう」
(なるほど、沢田は基本的に言葉を使って相手の気持ちを操作するのか)
沢田にお礼を言った堀北は、いつものような態度に戻り、椅子から立ち上がった。
「それでは、ここからは私が話させて頂きます」
「よろしい。……Cクラスも文句ないな?」
「……はい」
堀北は発言しないと思ってたのか、伊吹は若干苛立っている様子だ。
「まずお聞きしたいのですが、部活後に呼び出されたのに、どうしてバスケ部じゃない石崎君がいたのですか?」
「……それは、須藤君への対策ですよ。彼は暴力的ですから」
「では、暴力への対策として石崎君を連れて行ったんですか?」
「そうです、いけませんか?」
「いいえ。しかし、3対1なのにそちらだけが一方的に傷を負っ
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