]世、審議に挑む。
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意見を言う場だぞ?」
「生徒会長。そこの沢田に意見を求めても意味がないと思われます」
「なっ!?」
「ほう……なぜだ?」
伊吹は沢田の発言は意味がないと言ってのけた。
そんな伊吹に沢田は驚愕し、生徒会長は興味ありげに話の続きを待っている。
「そこの沢田は、須藤の言いなりです。4日前の放課後に小宮と近藤に対して、須藤と一緒に暴力を振るおうとしています! つまり、須藤贔屓の発言をする可能性が高い。よって、沢田の発言も須藤達と同じように証言にはならないと考えます」
「! そんな!」
「……ふむ。無視はできない発言だな。よし、Dクラスは沢田以外の者が意見を述べろ」
沢田が椅子にへたり込む。
そりゃそうだろうな。自分が一番須藤の無実を信じているのに、その自分の発言は証言にならないと言われたのだから。
……沢田はここからどうするだろうか。
俺は沢田の取る行動に興味津々だった。
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〜綾小路清隆の独白〜
この学校に入学してから、お前ほどに興味を引かれた奴はいない。
お前はそこまで頭脳明晰ではないのに、変に直勘が働く奴だ。
起きてしまったトラブルにおいて、気づかなければならないポイントに必ずたどり着き、そのまま解決方法まで見つけ出す事が出来ている。
しかしお前は、考えて導き出してるわけじゃなく、並外れた直感で答えまで辿りついている。
考えて答えを出す俺とは、問題の解き方が全く違うという訳だ。
だからこそ気になる点が一つある。
Sシステム、中間テスト対策、須藤の赤点回避。これまでDクラス訪れた問題において、俺はお前が導き出した結論と全く同じ答えを出している。
だが、解決への持って行き方が俺とは真逆なんだ。
例えば中間テスト対策。俺なら最初から過去問を手に入れて櫛田か平田に配らせる。しかしお前は、過去問は最後の手段として利用した。
今回のテストだけでなく、須藤達が少しでも勉強ができるように自分で勉強して赤点を回避する事を最上としていたからだ。
……お前も俺と同じで、自分の為に動いているはず。
俺にとってクラスメイトは、目的を果たすための駒としか思えない。
しかしお前は、自分の為に動きつつ、クラスメイトの事も第一に考えて行動を選択している。
俺は知りたい。俺の選ぶ選択肢と、お前の選ぶ選択肢。
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