Dクラス、トラブルが起きる。
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」
「そっか……」
「だが、情報を一つ手に入れたぞ」
「え、情報?」
俺がそう聞くと、神崎君がその情報について話してくれた。
「須藤を訴えた内の1人、石崎についてだ」
「石崎君についての情報?」
「ああ。石崎は中学の時から札付きの悪だったらしい。しかも不良グループの頭をやっていたらしく、本当はトップでふんぞりかえってるような奴だそうだ」
「……そうなんだ。あ、でも今のCクラスではトップになれてないよね?」
「そうだな。Cクラスのトップは龍園だ。龍園は暴力でクラスメイト達を支配していて、今の石崎は龍園の雑用係って感じだしな」
「そっか……ありがとう! 貴重な情報だったよ」
「……気にするな。俺達のリーダーの決めた事だ」
そう言い終えると、神崎君は座っていた席へと戻って行った。
「あっ、ごめんね。彼少し口下手なの! じゃあ私も戻るから。またねっ!」
「うんっ♪ またね〜」
「助かったよ」
一之瀬さんは笑顔で手を振りながら席に戻って行った。
「……ねぇ」
「ん? どうしたの?」
一之瀬さん達がいなくなった途端、堀北さんが口を開いた。
「私、少し気になってる人がいるのよ」
「気になってる人?」
「ええ、沢田君が須藤君を追いかけている時なんだけど。平田君と櫛田さんの発案で、クラスメイト内で目撃した人がいないかって話になったのよ」
「うん」
「それでその時、ほとんどの人が櫛田さん達に注目していたのに、1人だけ目を伏せていた人がいるの」
「え! 誰!?」
堀北さんの発言に、桔梗ちゃんが驚いて反応した。
「……堀北、佐倉の事か?」
「! 気付いてたのね。そう、佐倉さんの事よ」
綾小路君も気付いていたらしい。
確か佐倉さんは、物静かでいつも1人で行動している子で、須藤君の隣の席だったはずだ。
「その佐倉さんが何か知ってるかもって事?」
「ええ。このまま闇雲に調べるより、可能性がある方を調べた方が効率的だわ」
「わかった! 私連絡先知ってるから、電話して聞いてみるね!」
さすがは桔梗ちゃん。佐倉さんの連絡先もゲットしていたらしい。
学生証端末で電話をかける桔梗ちゃんだが、一向に出る気配がない。
「……出てくれないみたい。明日、直接聞いてみようよ」
「そうだね。そうしようか」
「……じゃあ、今日はもうお開きか」
「そうね……私はもう帰るわ」
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