第六章
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「仲間達のところへ戻ればいいと思うよ」
木場はにこりと笑ってそう述べてきた。
「しかし俺は」
「そのジョーカーとしての闘争心なら大丈夫だ」
「抑えられているからかい?」
「そうさ。あの青年は俺達も知っている」
「私の話も聞いてくれましたね」
長田と木場は剣崎に話した。
「あの人が抑えてくれているから」
「人間として。戻れる」
「そういうことだな。じゃあ行けよ」
海堂が勧める。
「御前の行きたい道にな」
「よし」
剣崎はその言葉を聞いて全てを決めた。強い顔で頷く。
「じゃあ俺は戦う。もう一度皆と一緒に」
「そう言うと思ったよ」
木場はその言葉と剣崎の表情に微笑んだ。
「じゃあ行こうか」
「一緒に行くのか!?」
「そうさ。最初からそのつもりだったんだ」
木場はまた述べた。
「君が戦いに向かうとわかっていたから」
「そういうことだ。じゃあ行くか」
海堂が最初に立ち上がった。
「仲間に会いにな」
「行きましょう、剣崎さん」
長田はにこりと微笑んで述べる。
「運命に勝ちに」
「ああ、運命に」
剣崎もそれに頷く。
「行く。そして」
彼は戦場に向かうことを決意した。それに木場達が同行する。剣崎は今運命に立ち向かうのであった。
ダークローチ達の動きは相川達だけが知っていたのではなかった。今一人の男の前に数体のダークローチが転がっていた。場所は港だった。コンテナがあちこちにあり汽笛の音が聞こえてくる。
「何だ、こいつ等」
そこに立っているのは乾巧だった。彼は自分の足元に転がる黒い異形の集団を見て眉を顰めさせていた。
「オルフェノクじゃねえな。じゃあまさかこいつ等が」
「乾、そっちは終わったか」
そこに草加雅人が来た。彼も変身を解いている。
「ああ、こっちはな」
「そうか。じゃあもう一匹も残っていないな」
そこに三原もやって来た。彼等もダークローチの襲撃を受けたのである。
「しかしこいつ等一体」
「ダークローチだ」
草加が乾と三原に述べた。
「ダークローチ!?」
「少し調べた」
草加は言う。
「そうしたらな。わかった。こいつ等はバトルファイトの後に出て来た奴等だ」
「こいつ等がか」
「そうだ、こいつ等だ」
今度は乾に答える。彼等はオルフェノクの王との戦いの後色々と調べていた。その中でバトルファイトについても知ったのだ。詳細までは知ることはできないでいたがこのダークローチという存在が最後に出たのは知っていたのだ。
「だがバトルファイトは終わった筈だろ?」
三原が怪訝な顔でそれに問う。
「それでどうしてまた」
「そこまではわからない。だがこいつ等が出て来たのは確かだ」
草加は言う。
「それはな」
「そうだよな。それだけは」
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