第二幕その十
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「日本の中華料理は中国の料理じゃないって」
「そうじゃな」
「元はそうであっても」
中国の料理であってもというのです。
「洋食と同じで」
「カレーも洋食に入るな」
あのご飯とルーを最初から混ぜているカレーのことを思い出して言いました。
「そうじゃな」
「日本に入ってね」
「日本で独自にアレンジされたのう」
「独特のお料理だってね」
「言われておるし実際にじゃ」
リンキティンク王は左手でラーメンの丼を持って右手のお箸を使って麺をすすりながら述べました。
「わしもそう思う」
「私もだよ、例えばこの街でハンバーガーを食べても」
「日本風じゃな」
「そうだね」
「うむ、オズの国の他のハンバーガーとはな」
「また違うよ」
「その通りじゃ」
まさにというのです。
「わしもな」
「うん、アイスキャンデーなんてね」
「日本のものにしかな」
「思えないね」
「そうじゃ、それでな」
そうしてというのです。
「デザートはな」
「アイスキャンデーだね」
「そっちじゃ、ではな」
「うん、今はね」
「ラーメンや豚まんを楽しもうぞ」
こう言ってでした。
皆でラーメンや豚まんを楽しみました、そうしてです。
デザートはアイスキャンデーでした、そのアイスキャンデーも楽しんでから皆で遂に球場に行きましたが。
緑の蔦で覆われた球場の入り口を観てからその中に入ってダイアモンドが土のグラウンドを観る観客席に入りました、すると。
両チームの選手達がいます、その彼等がです。
今まさに試合をはじめようとしています、ナターシャ達五人はマウンドで肩慣らしをしている白と黒の縦縞のユニフォームの背番号十一の人を観て感激しました。
「村山さんよ」
「うん、村山実さんだね」
「背番号十一、間違いないよ」
「あの意を決したお顔といい」
「あの一生懸命な投げ方も」
「そう、あの人が村山実さんだよ」
カエルマンも目を輝かせてお話します。
「ザトペック投法のね」
「マウンドでいつも全力の」
「命を賭けて投げていた」
「あの人ですね」
「本当にこの目で見られるなんて」
「感激です」
「これまで何度か活躍を観ているけれど」
カエルマンはこうも言いました。
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