戦う為の力
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いた事を後悔する答えが返ってくる。
思わず右手で頭を押さえ首を振る。
「父さん…」
いい加減すぎる父に何かを言おうとしたが…
「ティミーこれで良いんだ!」
一番の被害者カンダタが、ティミーの言葉を遮り話し続ける。
「俺は戦力外になっていた…武器を無くした俺には何も期待出来ないだろ!だから盾として使われても良いと本気で思ったんだ…此処まで来て一旦町へ戻る事は出来ない。俺の事など使い捨ての盾と思い先に進むべきだと!」
「「そんな事出来る訳無い!」」
カンダタの台詞に、ティミーとアルルが同時に声を上げる。
「フッ…ありがとう2人とも。そうなんだ…お前もアルルも優しいから、俺の事を使い捨てにはしないだろう!そうなると武器のない俺はトコトン役立たずだ…町に戻れば、バラモス討伐を遅らせる役立たず…強行すれば、戦力にならない上、守らなければならない役立たず…だが偶然なのか必然なのか、直ぐ側に宝箱が!しかも旦那が中身は凄いアイテムだと言い切った!」
皆が黙ってカンダタの言葉を聞いている…
例外は少女ラーミアだけ…彼女はリュカ以外の者には興味が無いらしく、一心不乱に携行食を食べている。
「俺はアルル達と共にバラモスを倒し世界を平和にすると誓った。だったら宝箱は俺が責任もって開けなければならないんだ!何故なら、このままでは役立たず…そんな役立たずからの脱却に尽力せねば、俺は何時まで経っても役立たずのままだから!」
カンダタは魔神の斧を見せつけ微笑んだ。
「でも今の俺は違うぜ!勇者一行の仲間として活躍してやるからな!」
「カンダタさんは最初からずっと活躍してましたよ!役立たずじゃ無い!」
ティミーがカンダタの目を見て、力強く言い放つ。
「そうだよ、カンダタは役立たずなんかじゃ無いよ。身を呈してミニモンを守ってくれたお前は重要な戦力だよ」
そう言ってミニモンを自分の膝に乗せるリュカ。
皆の心に温かさが広がる…
もう彼等は家族なのだ。
すると突然、口の周りに食べ物を付けた少女ラーミアが立ち上がり、リュカに抱かれたミニモンを突き飛ばす!
「痛ー!な、何しやがる、このアホウドリ!!」
「ミニモン生意気!リュカに抱っこされて生意気!リュカに抱っこされるのはラーミアなの!」
そう言って強引にリュカの膝へ座る少女ラーミア。
思わず笑ってしまうアルル達…
敵本拠地で、食事をしながら爆笑する一行…
普通は常に深刻な雰囲気に包まれるのだろうが、何故だかこのパーティーには無縁である。
全てこの家族の家長の所為だろう…
良くも悪くも、この家族のお父さんは影響力が大きいのだ。
食事も終わり少し離れた所でティミーが見張りに付くと、袋小路では各々が身を寄せ睡眠を取る事に…
モニカと共に毛布に包まるカンダタが、彼女
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