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ヤザン・リガミリティア
雷獣再臨
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ヤザンがリガ・ミリティアにいる   作:さらさらへそヘアー

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雷獣再臨

ザンスカールのモトラッド艦隊。

それは異常な出世を遂げているゲトル・デプレ中佐が指揮を執る、バイク型大型戦艦を中核とする最新艦で構成された精鋭艦隊である。

月の主要都市の殆ど全てに潜伏させていた諜報員だが、その中でもセント・ジョセフからの情報は確度が高い。

そういった公算を元にその都市へ向かえば、ファラ・グリフォンが強化されたニュータイプ能力でリガ・ミリティアのエースの存在を看破した。

いよいよもって確信したゲトルは、精鋭の強化人間部隊を先行させ、逆方面からの攻撃を命令。

それは陽動でもあるし、ザンネックを始めとする超精鋭達であるからいざともなれば本体にもなれる攻撃力を有していたから、作戦は完璧なる挟み撃ちでもあった。

結果、セント・ジョセフと、その周辺に潜んでいたリガ・ミリティアを炙り出す事に成功し、その戦力を叩くという金星を挙げた。

そのゲトルは最新鋭戦艦アドラステア級旗艦の司令席で踏ん反り返って、「私は偉いのだ」とでも顔に書いてありそうな満足顔で笑いながら副官と談笑しているところであった。

 

「ファラは良い出来のようだ」

 

そう言うゲトルにキル・タンドンが頷く。

 

「はい。サイコ研の一番の傑作と言っても差し支えないでしょうな」

 

「だがルペ・シノとピピニーデンはな……あの体たらくは一体なんなのだ?中尉」

 

じとりとゲトルのタレ目が、サイコ研からの出向技術士官であるキル・タンドンを睨むが、タンドンは気にするふうでも無く冷徹を貫く。

 

「あれは敵がこちらを上回っただけの事です。

今までの戦闘記録から見ても、リガ・ミリティアにはヤザン・ゲーブルの他にもそれに匹敵するエースの存在が確認されています」

 

「フム、2機の白い奴か」

 

「そのうちの1機を堕としたのですから、こちらが強化人間とマシーンを失っても安いものでしょう。

ピピニーデンの言葉を信じるなら、あのティターンズの亡霊を堕としたのです」

 

「…まぁそうではあるが」

 

ドッゴーラの脱出ポッドが持ち帰ったデータを見ても、ドッゴーラ達の相手はあのヤザン・ゲーブルであり、そして最後にメインカメラに映ったその姿から、敵新型のガンダムタイプが炎に包まれて墜ちて
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