妖獣の爪痕 その1
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ヤザンがリガ・ミリティアにいる 作:さらさらへそヘアー
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妖獣の爪痕 その1
ファラ・グリフォンは遊んでいた。
必死になって自分に立ち向かってくるあどけない無垢な精神が、敵MSのマシーンの体内から感じられて、彼女は一層楽しかった。
だから、自分の護衛である2機のドッゴーラの気配が消えたのを感じた時には大層怒りを顕にしたのだ。
「ピピニーデンとブロッホが墜ちた…?
ルペ・シノといい…奴ら、存外使えん…!
しかしここはヤザンと坊やが一枚上手だったと思えば悪い気はしない…フフッ」
今もV2のビームライフルは次々にIフィールドで弾かれ、それでもサーベルで切りかかってくるガンダムの健・気・さ・を見てファラは微笑んだ。
「可愛いよぉ、坊や…そうさ、このザンネック相手じゃお前は敵じゃあない…」
圧倒的に隔絶した操縦テクニック差でもなければ覆しようもない優劣がそこにはあった。
ウッソとファラ程の僅差の腕前の差であれば、MSの性能差によって勝敗は揺らいでしまう。
実体兵器が頭部バルカン程度しかないV2では、たとえリガ・ミリティアが誇るフラッグシップ機といえども分が悪い。
相性も悪かった。
ザンネックは専用SFSに強力なIフィールドを搭載し、また肩の粒子加速器は強力な反発力を発生させるから二重の対ビームバリヤーがあるも同然で、光の翼を直撃でもさせない限りその突破は難しい。
だがいかに天才のウッソといえど、ファラは隙の大きい攻撃光の翼を狙い当てられるような容易さを持つ敵ではなかった。
つまりウッソが持つ有効打はビームサーベルと、そして腰部フロントアーマーに隠し持つ機雷だけだ。
「こちらの動きが読まれてるの!?」
瞬発的な加速と減速を繰り返して光の翼をはためかせ、フェイント交じりで前後上下左右360°の月の空を自在に機動するV2。
たとえ相手がニュータイプであろうと翻弄できるだけの超スピードで、ウッソはザンネックをサーベルで捉えようと試み続け、そして虎の子の機雷まで撒いてザンネックに一太刀…と思ったがその思いは実らない。
ウッソの言う通り、ザンネックのパイロットはまるでウッソの動きを見通しているかのようだった。
「く…!せめてリーンホースかホラズムから、ブーツを射出して貰えれば!」
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