獣と龍と
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ヤザンがリガ・ミリティアにいる 作:さらさらへそヘアー
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獣と龍と
「隊長!ダメですって!」
「ウッソが一人で気張っているんだぞ!ここで出なきゃ俺の沽券に関わる!」
整備長のストライカーが止めるにも関わらずヤザンはヒビさえ入ったキャノピーに飛び乗ると、V2一号機に火を入れた。
ヤザンの性格を知るストライカーは、もう止める事は出来ないと悟りつつも、それでも必死に食いついた。
尊敬する男をこのように危険な状態になったMSに乗せるなど、整備士としてのプライドに関わるし、何より一人の友人としてさせたくない。
「あんな瓦礫が無防備に直撃したんですよ!
そんなに歪んだフレームじゃミノフスキー・ドライブの圧力が上がったら耐えられません!
他にもどんな不具合が出ているか…!他のMSででてください!
リガ・シャッコーはまだ空いてます!」
「敵は姿を見せない狙撃野郎だ。
それがどれ程とんでもない距離からの攻撃か分かるだろう、ストライカー。
リーンホースが出れない今、V2の機動力とフライトレンジでなきゃ敵の前にすりゃ行けんぜ!
こいつが必要なんだよ!」
V2が上体を起こしていく。
そうする事でよりハッキリと、リガ・ミリティアの自慢の最新型MSは見るからに痛々しいのが分かった。
無残な程に、脇腹から襟、そしてウィングバインダーまでの装甲が歪んでいるのが見える。
「隊長!!お願いです、降りてください!!
あんたの沽券だって言うなら、隊長の行為は俺の沽券に関わるんだっ!!」
「許せ、ストライカー!今度奢ってやる!」
「隊長!!!」
今にもV2の足にすがりつきそうなストライカーを、クッフを筆頭とした何人かの整備クルーが全力で止める。
ストライカーのガタイは良いものだから、クッフらも必死だ。
「メカニックは離れろ!V2、出るぞ!」
ウッソが通った道をヤザンもゆく。
もう一人前と認めてはいるが、何をどう言ってもやはりまだ子供だ。
ヤザン・ゲーブルは、あんな子供一人に全てを押し付けて知らん顔をするような、そういう情けない大人でいたくはなかった。
(ガキに俺達大人の尻拭いをさせるなんざ、赤っ恥もいいとこだぜ…!)
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