妖獣と踊れ
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奇しくも、ではない。それはトンガリ頭の誘導であった。
「ハハハハッ!そらそら…!逃げ回ってご覧、坊や!」
「っ、うぅ!!?つ、強い…!」
長大な尾に無数のビームキャノンを搭載した2機のドラゴンの猛烈な射撃。
如意宝珠型ビーム砲と呼ばれるそれを10基、テールビームカノン2基、そして腕部ビームガンが2基。
ハリネズミが如くのビームキャノンだらけで、しかも長い尾をしならせて射角を一点に向けることすら出来る。
まさにビームの嵐だ。
しかしウッソはそれをビームシールド、光の翼、そしてビームサーベルまでも使って辛うじてだが防ぐ。
トンガリ頭…ザンネックを操るファラ・グリフォンは不気味且つ妖艶に笑いながら、凌いでみせた少年を褒め称えた。
「ドッゴーラと私の包囲網を……フフフ、やるじゃないか、坊や…!
でも、こっちもそうそうお前と遊んであげられない。
やれ、ゲンガオゾ!!!」
「っ!!?」
ビームの嵐を切り抜けた先…そこにはかつてファラが搭乗し、ヤザンを苦しめた悪鬼雷神が待ち受けていた。
驚愕するウッソに、三つ目の雷神はこれ見よがしにイカヅチをバラ撒いて迫るのだった。
「あはははは、はは!!その声、あの時の子なんだろう!?やっぱり私の所に帰ってきてくれた!!
待っていたよ、私の赤ちゃん!!さぁ私のお腹に帰っておいで!!!」
ゲンガオゾをファラより貰い受けたルペ・シノ。
過度な強化を短期間で受けた彼女は、もはやその心は壊れてしまっている。
だが、そのお陰でルペ・シノはゲンガオゾを使いこなせる。
ファラ程ではないとしても、ゲンガオゾの完成度が高まり、またサイコミュもルペ・シノの脳波パターンサンプリングに調整されているから、その強さは驚異的なのは変わらない。
「う、くぅ…こんなことでは!!」
V2の肩をゲンガオゾの雷が掠める。
しかしウッソはV2を巧みに捻らせて、またビームシールドとサーベルでビームを切り払うというとんでもない芸当をやってのけ、しかもライフルでドッゴーラへ反撃すら叩き込んでいる。
それは正しく、ルペ・シノとファラが眼を見張る程の神業と呼べた。
「あっははははは!私の赤ちゃん!!やっぱりこんな素敵な子が私の赤ん坊なんだろう!?ねぇファラ・グリフォン!」
「ふ、ふふ、フフフフ…そうだよルペ・シノ。お前の坊やだ…私が獲ったりはしないから安心おしよ…」
まさに古代神代の鬼子母神の顕現である。ウッソは冷や汗を背中いっぱいにかきながら、ひたすらに猛攻を凌ぐ。凌ぎ続け
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