妖獣と踊れ
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以前の戦闘から帰投したヤザンが、敵の新型を鈴の音の奴≠ニ言っていたのだ。
(ひょっとしたら、ヤザンさんも聞いたのかもしれない…!もし、同じ奴が来てるのなら…!)
きっとこの爆発は事故なんかではない。
ウッソは、ここに至って今回の騒動を敵襲と確信し始めていた。
「ここだ、ここを曲がれば…格納庫が……――あぁっ!?」
息せき切って駆けてきて、ウッソは目的地に到着した。
しかし、そこで見たのはまさに惨状である。
「か、格納庫が!う…く、空気が、漏れているの!?そんな規模で基地が壊れるだなんて…!」
びゅうびゅうと施設内の空気が流れていく。
慌ててウッソはヘルメットをかぶりバイザーを上げて、素早く周囲を確認。
整備士達が大慌てで損傷した壁にトリモチガンを吹き付け、火と空気漏れを防ぐ為の緊急シャッターを順次降ろしていく。
陣頭指揮をとるストライカーを見てウッソは幾分、心を落ち着かせた。
「ストライカーさん、何事なんです!」
「敵襲だ!分かるだろう!ホラズムのEブロックが吹き飛んだらしい!隔壁は直に閉める!取り敢えず格納庫が半壊程度で済んで御の字だな」
「半壊って…!MSが半分くらい瓦礫に埋まってますよ!?」
「だから半壊なんだろう!いいからついて来い!V2二番機は無事だ!」
瓦礫と衝撃によって歪んだ整備クレーン。
倒れたガンイージ。そして、マイナーチェンジのガンブラスター。
引火してしまっているMSパーツ。
整備班が必死に消火作業に追われている。
ライフルやキャノンのEパックに引火すれば中のメガ粒子がとんでもない惨事を引き起こすかもしれない事は、宇宙世紀の者なら子供でも分かる。
クッフもロメロ爺さんも走り回っている事から、どうやら整備兵スタッフの多くは無事らしい。
「ストライカーさん、ヤザン隊長のV2一番機は…!」
「ありゃあダメだ!隊長の一番機は大きなのが直撃しちまった!!」
MSの装甲は敵からの攻撃に耐えられように…少なくともそれを目指して作られている。
中には装甲を限界まで落として軽量化を目指すMSもあるが、V2はフレームから外部装甲に至るまで手間と金を賭けてあり、まさに新世代の万能機を標榜している名機だ。
敵との格闘戦も想定内だし、宇宙での高速戦闘をこなすのだから様々な方向からの無茶な衝撃にも耐えられるよう作られている。
だが、それでも巨大な質量が一点に負荷をかけてくれば装甲は凹むし、フレームは歪む。
特に起動状態にないMSは、コンピューターが衝撃負
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