宇宙の魔獣・カイラスギリー その4
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スタッフが声を荒げてツッコム。
クロノクルは不本意だとばかりに顔面の中央にシワを作って反論するのだ。
「子供だよ!姉さんの弟だろうが!」
「それは…まぁ、あ〜、そうなんだが…でもダメ!ガタイが良いからダメだ!」
「なんだその理屈は!じゃあ姉さんだけでも入れてくれよ!」
「子供は危ないからダメなんだって…」
「じゃあ俺だけでも入れてくれ!ガタイが良いから子供扱いしないでいいんだろ!?」
スタッフは頭をがりがり掻きながら助け舟を艦長らに求めだした。
「あー、もう!艦長、どうにかしてくださいよ!!」
騒ぐクロノクルの横でちょこんとしつつも慌てた雰囲気を存分に出すシャクティ。
普段は大人しいこの少女が、
いつまでも引き下がらず必死な様を見てゴメスも伯爵も顔を見合わす。
そして試しにゴメスが怒鳴ってみた。
「ガキの遊び場じゃないんだぞ!!戦闘中なのが分からんのか!!」
シャクティもクロノクルも一瞬、肩を震わせてビクつき、
シャクティにおぶられているカルルマン等は怯えて激しく泣き出した。
偽ジャハナムが「うるさーーい!!さっさと追い出せ!!」と、
冷静に怒ったゴメスと違って本気で怒鳴ったせいでカルルマンに余計火が付いた。
偽ジャハナムも、他の面々も思わず耳を抑える。
失敗だったとゴメスは無精髭を雑に掻いた。
「あちゃぁ、こりゃまずったな。カルルに悪いことしちまったが…シャクティさんよ。
こんなとこに今来るってのは非常識なのはお前さんの方だぞ」
己の非を指摘されシャクティは申し訳無さそうに俯いたが、
それも一瞬のことで直ぐに顔を上げて必死にゴメスとオイ・ニュングに訴えかけだした。
「あの!ウッソが…!ウッソが危ないんです!」
どういう事だ?とゴメスは首を捻る。
しかし直後、艦が揺れてゴメスは艦の指揮へと戻っていく。
シャクティの事はオイ・ニュングへ任せる事としたようだ。
伯爵がゴメスから場を預かって少女へ優しい声色で語りかける。
「シャクティさん、どういう事なんだ?落ち着いて話してごらん」
「悪意を持った光…!恐ろしい光が…命を終わらせてしまう光が…!あぁ!」
シャクティは己の言葉にどんどん追い詰められているように見える。
どんどんと褐色の肌が青みを増して血の気が引いていくのがオイ・ニュングには分かって、
これは只事ではないとその時に確信できた。
そしてウッソが前に言っていた
「シャクテ
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