宇宙の魔獣・カイラスギリー その3
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の顔がモニターいっぱいに広がる。
ザンスカール製特有の猫目をした、不気味な三つ目がギョロリとコンティオを睨んだ。
「隊長機だな…暇なら俺が遊んでやるってんだよ!」
「わ、私がこうも簡単に懐を許した!?こいつ…もしや!」
急速後退するコンティオを、アビゴルはからかうようにして間合いを変えずにピタリと追う。
「シュラク隊を嬲ってくれた礼だ、逃さんぜ…!
敵の新型がどの程度かも見せてもらうぞ!」
追い縋るアビゴルが腕部のビーム砲を巧み撃ち込む。
その砲火は激しいように見えて巧みにコンティオの関節を狙っているように思えて、
ピピニーデンは手首のビームシールドでそれらを弾いていく。
(私は全力で跳ね回っているのだぞ!?何故こうも手足を狙える!)
ビームシールドで防がねば今頃ダルマになっているだろう。
ピピニーデンの軌道を完全に読み、執拗に手足をもごうとしてくるのは恐ろしい事だった。
「こ、この動きは…ガンダムに乗っているのではない!?
オクシタニーの物の怪は二匹いるとでも言うのか!?」
本体は防御に手一杯になりつつあるが、
それでもピピニーデンは反撃を諦めずにショットクローを飛ばす。
新型の肩から切り離れていくソイツを見てヤザンは記憶の中の兵器と直様合致させた。
「インコムか!」
ティターンズ時代、ヤザンは幾つかの新型のテストパイロットを依頼された事もあり、
その中にはギャプランに乗った縁でオーガスタ研からの要請もあった。
結局、ティターンズの戦局が悪化するにつれて
ヤザンには試験機のテスト等をしている余裕もなくなった為に立ち消えた話だったが、
そのリストの中に『G-V』なる有線式遠隔兵装搭載機があった。
その新型兵装の名がインコムだ。
ニュータイプが使用するサイコミュ兵器ファンネルのオールレンジ攻撃を、
オールドタイプでも再現してやろうという野心的試みの兵器と言われていた。
そのインコムの子孫と呼べるカニのハサミ≠ェ、
ヤザンの知るそれとは比較にならぬ速度でアビゴルの左右に回り込んでビームを吐き出す。
ビームの威力もまたインコムとは桁違いである。
「なるほど、伊達にデカイわけじゃないようだが…!」
だが、ヤザンにとっては小さくちょろつく小型端末の方が目障りに思える。
大きな分、コンティオのショットクローはパワフルな威力と機動力を持つが、
ヤザンの目には映りやすくもあり、
端末の挙動からハサミ型インコム≠ェ次に何をしたいのかが何となく察
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