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ヤザン・リガミリティア
宇宙の魔獣・カイラスギリー その2
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ュラク隊と同じように焦りが浮かんでいた。

 

「ジャベリン共よりはガンイージは手強いと理解していたが、

…もしや、リガ・ミリティアのシュラク隊とはこいつらか?」

 

ザンスカールの諜報部から齎されたリガ・ミリティアのデータ。

そこには野獣<сUン・ゲーブルが率いる

ガンイージで構成された精鋭部隊の名があったとピピニーデンは記憶している。

 

(だとすればこいつらはリガ・ミリティアの準エース部隊ではないか)

 

ベスパとしてはエース部隊とはヤザン直率のヤザン隊≠ナある。

嘘か真か、リガ・ミリティアお得意の噂戦法か、

ヤザン・ゲーブルとは約70年も前に存在したという

連邦軍の伝説的部隊ティターンズの戦闘隊指揮官のヤザン・ゲーブルと同じだという。

その情報を得た時、

ただの同姓同名の者にそういう噂を付与して

噂を流布したのだとベスパの誰もが思ったが当たり前だろう。

ヤザン・ゲーブルが生きていれば90歳を超える老人であり、

生きていてもおかしくない年齢だがとてもMSパイロットは務まらない。

いくら対G性能が上がっている現代でも、MS戦に老体が付いてこないのだ。

だが、老体を薬物投与や機械化で補えば老人でもMS戦は不可能ではなく、

万が一にもティターンズのヤザン本人の可能性はあるし、

一度本人と手合わせしたピピニーデンは野獣の強さを知っているから可能性は感じた。

そしてその可能性があるのなら、

シュラク隊はティターンズのDNAを受け継ぐ隊だとピピニーデンは思う。

 

「しかし、ジェヴォーダンの獣が本当にあのティターンズの残党ならば、

ザンスカールの前に立ち塞がるのは悪名高きティターンズの残光なのだ!

私達ザンスカールの正義をベスパが示せる良い機会ということだろう。

ティターンズの薫陶を受け継ぐ悪しき連邦の残り香はこのピピニーデンが一掃する!」

 

眼前のMS達がシュラク隊ならば手柄首かもしれぬと思えた。

そう思って見ればこのMS隊の粘り強さも納得できるというものだ。

 

「フフフ…!全機焦るなよ…このまま包囲網を堅持すれば葬れるぞ!」

 

「大尉、敵は消耗しています。ここは一気に殲滅した方が良いのでは?」

 

ピピニーデンの横にまで来ていたルペ・シノが、

コンティオの肩を擦り寄せて言った。

ピピニーデンは副官をたしなめる。

 

「焦るなというのだ。手負いのネズミに噛まれても面白くなかろう」

 

「しかしシャッコーが私達の狙いです。

今、フルにショットクローを使いすぎると隊の者も消耗してしまいま
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