宇宙の魔獣・カイラスギリー その2
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伺えば、誰も彼もが苦戦の真っ只中。
ガンイージと比べて性能差は一目瞭然だ。
カニのハサミを使う新型は脅威の一言で、未だシュラク隊が戦死者を出さず粘っているのは
やはりヤザンとのサバイバルの経験が生きているのだろう。
シュラク隊の誰もが、勝つための戦闘から
敵エース部隊の足を止める∴ラののらりくらり戦法に切り替えているのだった。
ヘレンだけは未だ五体満足だが、
それ以外のシュラク隊は既に四肢を幾らか喪失しAMBAC能力を低下させている。
(自分達は料理されている)
シュラク隊の誰もがそう思ったが、
敵のエース部隊をここに貼り付けていれば
他の戦域の仲間が楽になるのだから彼女らは諦めずに抗い続けていた。
ジュンコがガンイージの残った左腕でシールドを展開し、
残された射撃武器である頭部バルカンで必死に牽制を繰り返しつつ心で叫んでいた。
(…っ、た、隊長…!)
射撃トリガーを引いてももはやバルカンは出ない。
コンピューターがEMPTY≠フ文字を赤く明滅させていた。
真正面から迫ったメガ粒子砲がビームシールドに直撃し機体が大きく揺れた。
モニターの一部の映像に砂が走って機能を消失していく。
「なんて威力だい!このままじゃ…一矢も報いれないのか…!?」
時間を稼ぐだけで全滅だなんて、そんなのはエース部隊を期待されたシュラクの名が泣く。
エース部隊同士の激突なのだ。
敵が新型だからって一方的に殲滅されるのは、教官でもあるヤザンの名にも泥なのだ。
「こんなとこで終わるもんか!」
ジュンコには生きる意味があった。
死に急ぐようなことはしない。
絶対に生き延びて、そして子を生んで母親になってみせるのだと女は意地に魂を燃やす。
それは執念だ。
7機のコンティオは未だ無傷。
その戦闘は圧倒的にコンティオ戦隊のものだった。
しかし隊長たるピピニーデンは己の隊に不甲斐のなさを感じるのだ。
「…えぇい、どういうことだ!こちらが攻め続けているのだぞ!
奴らはこっちに手も足も出ていないというのに何故仕留めきれん!」
安全策をとって、オールレンジ攻撃が出来るショットクローで囲い漁≠選択した。
遠近両用こなせるショットクローで敵部隊をかき乱し、
コンティオ達本体は安全な場からビームライフルとメガ粒子砲でショットクローを支・援・する。
(本命の野獣退治の良いトレーニングだと思ったが、こんな雑魚にここまで手間取っては…)
ピピニーデンにもまた、シ
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