宇宙の魔獣・カイラスギリー その1
[1/9]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
閲覧履歴 利用規約 FAQ 取扱説明書
ホーム
推薦一覧
マイページ
小説検索
ランキング
捜索掲示板
ログイン中
目次 小説情報 縦書き しおりを挟む お気に入り済み 評価 感想 ここすき 誤字 ゆかり 閲覧設定 固定
ヤザンがリガ・ミリティアにいる 作:さらさらへそヘアー
<< 前の話
目 次
次の話 >>
21 / 38
宇宙の魔獣・カイラスギリー その1
それは突然の腹痛と頭痛から始まる。
カイラスギリーに駐留しているほぼ全ての人員が
猛烈な苦痛と倦怠感、激しい不安感や精神的混乱に襲われていた。
リガ・ミリティアのマイクロウェーブ照射が始まったのだ。
通常、マイクロ波は金属に大部分が反射されてしまうものだが、
ハイランドのマイクロ波は通常のマイクロ波と性質もやや異なり、
そのお陰で非常に強力な出力を誇る。
ミノフスキー粒子を応用したものらしいが、
とにかくその作用がウェーブの金属透過を引き起こし、
人体の表層部分よりも深部に強烈に作用するのである。
だから、艦船や要塞の厚い装甲に守られたベスパの者達も当然こうなるのだ。
「あ、開けてくれぇぇぇっ!!」
「次は…俺の番だぞ……っ、ぅぐ、おぉぉぉおおぉ!」
「貴様らっどけ!わ、私は士官だぞ!このトイレは私のものだ!!上官命令だぞ!」
「そんなの聞いてられる状況ですかってんだ!!」
格納庫から、廊下から、艦橋から、備蓄庫から、居住区から、
あらゆる場所から怨嗟の声が聞こえてきて要塞居住区のトイレは大盛況だ。
十数隻のカリスト級のトイレも勿論、
コントロール艦である巨大旗艦スクイードのトイレも人でごッタ返している。
トイレに辿り着けない者は緊急避難用の重装型ノーマルスーツを着込み、
そのトイレパックで用を足す者達もいたりもする。
下痢だけの話ではない。
嘔吐もだ。
当然、トイレも重装ノーマルスーツも間に合わぬ者も出てくる。
MSパイロット達は、優れたトイレパック性能を誇るパイロットスーツに身を包んでおり
その点で他の連中に対して勝ち誇った顔をしながら濁流のようなそれを垂れ流す。
しかし、それでもトイレパック機能の限界をすら超えてしまう者が既にいる状況。
第1種戦闘配置が宣言されているというのにMS搭乗率は未だ20%に届かない。
酷い有様だった。
ザンスカールが誇る新鋭艦、衛星砲要塞、それらの各所は排泄物と吐瀉物で汚れた。
まだ1G環境下ならばマシだったかもしれないがここは宇宙で、
しかもコロニーではない。
汚物はそこらを彷徨い、臭
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ