宇宙の魔獣・カイラスギリー その1
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のは、不規則な軌道を描くカニのハサミ≠フような小型戦闘機と見紛う物体。
「この体たらく!ベスパがこんな旧式相手に同レベルに競うとは!」
高速でその戦闘フィールドに突入してきたのは、
まだあらゆる前線で確認されていない新型であった。
鮮やかなピンクの機体色と、肩の巨大なカニのハサミ≠ェ目を引く。
胴体の三門の強力なメガ粒子砲が火を吹いてさらにジャベリン達を消し飛ばした。
消し飛んだ隊とは別のジャベリンが直様背部のランスを引き出し、
ユニットジャベリンを射出し迎え撃つ。
だが、そのピンクの新型は軽やかにそいつを躱して真上に滑り込み、
ジャベリンが追撃しようと上を向いた瞬間に
下・からのビームによってジャベリンは股下から焼き払われ虚空に消えた。
「ふふん…このショットクローはやはり良い。このピピニーデンに相応しいと思う!」
新型・コンティオを操るアルベオ・ピピニーデンは順調な滑り出しにほくそ笑んでいた。
有線式攻撃端末・ショットクローは両肩に装着するカニのハサミが如くの兵器だ。
見た目通り、敵を挟んでビームの牙で砕くことも出来るし
大型故に内蔵ジェネレーター仕込みのメガ粒子砲は強力でブースターの加速力も強い。
前時代の小型攻撃端末兵器・ファンネルやインコムが
MSの小型高出力化についてこれなくなった解決策が、攻撃端末の大型化これである。
「大尉!6番機が上方2時方向にシャッコーの姿を発見!」
背部にショットクローを食いつかせて来た同型機…2番機を預かる副官ルペ・シノが告げる。
有線式攻撃機にはこういう使い方もあって、
ミノフスキー散布下での通信がスムーズにいかない現代では便利と言えた。
ルペ・シノの言葉にピピニーデンは笑顔を消す。
「よし!ここらのジャベリンは殲滅した…コンティオ戦隊続け!獣退治だ!」
「は!」
ピピニーデンが乗る隊長機に続き、7機のコンティオが颯爽と飛び去る。
後には無数のジャベリンの残骸が漂っていた。
コンティオ戦隊ピピニーデン・サーカスとてマイクロウェーブで調子は悪い。
だがその不調を、彼らは新型機の性能と巧みな連携で補っているのだ。
コンティオ戦隊の上方を何十もの大メガ粒子砲の光条が伸びていく。
後方から雨のような艦砲射撃が行われ、リガ・ミリティアの艦隊からもそれが行われる。
双方の艦長達が叫ぶように指示を飛ばし、本格的な艦砲の応射が始まっていた。
味方艦隊は勿論、最前線のMS隊を避けては撃ってはくれているが、
一度戦闘が始まれば作戦
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