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ヤザン・リガミリティア
野獣好きのバグレ
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とウッソは思い…それでも会ってみたいと思う。

自分の目で確かめぬ限りは一抹の希望は消えないらしい。

ヤザンもウッソの目の頑固な光を見て少年の肩へがばりと腕を回した。

 

「ならさっさと来い。俺もあいつとの面会は出来るだけ早く終わらせたいんだ」

 

「えっ、は、はい!ありがとうございます!」

 

こうして意気揚々とヤザンと伯爵と一緒にジン・ジャハナムに会ったウッソだが…。

 

 

 

 

 

 

 

結果を言えばヤザンの言う通り全く違った。

別人だ。

似ても似つかない。

小太りのその男…ジン・ジャハナムはぎゃんぎゃん喚き散らして艦橋のスタッフに怒鳴る。

部下の些細なミスで大騒ぎで、しかも他の者達にまで当たり散らしている場面を見、

ウッソはすっかりガックリ来てしまう。

 

「だから言ったろう」

 

ヤザンがそう言えば、ウッソは意気消沈して頷いた。

 

「あんなのは…僕の趣味じゃありませんよ…あんなのは」

 

親恋しい少年が、愛しい親に巡り会えたかもしれぬと糠喜ぶ様は見てて痛々しい。

会合もそこそこに偽ジャハナムを伯爵に押し付けた

ヤザンとウッソはガウンランドのレストルームにいる。

ウッソへチョコレートドリンクを奢りながらヤザンは、

 

「…貴様の親父はまだ生きていようが死んでいようが、

どちらにせよいずれ消息は掴める。

引越公社のマンデラも月が怪しいと言っていただろう。諦めるなよ?」

 

少年の頭を乱暴に撫でながら最後にやや強く背を叩いた。

ウッソが思わずドリンクを少し吹き溢すと、軽くヤザンを睨んだ。

 

「諦めませんよ。ちょっと…がっかりしただけで」

 

「そうだ。そうでなくてはな」

 

「それよりも…背中、痛いです。あと頭も」

 

「クックックッ、そりゃスマン」

 

いつ見てもヤザンの笑顔は悪人にしか見えないが、ウッソは思う。

 

(生きていようが死んでいようがって…まったくこの人は、

他人を慰めるのにこんな物騒な言葉を使って………けど――)

 

ヤザンが不器用にも、彼なりに慰めようとしているのはニュータイプでなくとも気付く。

心の動きがストレートに表に…顔と行動にでるヤザンのような人は、

心が何となく見えてしまうような人種ニュータイプであるウッソには

ある意味付き合いやすいタイプなのかもしれない。

 

「さて、俺はビールでも頼んでくるか」

 

ヤザンが冗談を言いながら席を立てば

「ダメですよ
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