美女と野獣と少年少女
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までも子供の駄々に付き合いたくないからな」
「子供扱いして…!」
「まだ処女なんだろう?ガキだな」
「ッ!」
豊かながらまだ青く固い胸が男の大きくごつい掌の中でぐにゃりと揉まれて、
カテジナの体の奥の火が一瞬大きく燃えた。
「やっ!やめてっ!」
ヤザンへ殴りかかろうとし続けていた腕を、カテジナは初めて逃げに回して引っ込めた。
それを感じ取りヤザンも押さえつけていた手を離してやる。
手首を掴む男の枷から解き放たれて、彼女は己の胸を己の両手で守るように抱いた。
(ひ、人前で…!)
人前でなければその先も許したかもしれないということだ。
たったあれだけヤザンに胸をしてやられただけで、
カテジナは自分の女の膨らみの先端がジンジンと痺れるのを感じていた。
体は、どうしようもなくヤザンに抱かれたがっている。
彼に抱かれたシュラク隊のメス犬達に嫉妬し対抗したがっている。
「カテジナ」
「な、なに!?」
ヤザンが声の調子をワントーン落とし、
ニヤケ面も消して真面目に自分の名を呼ぶから思わずカテジナは心臓を跳ねさせた。
今の破廉恥な無礼を詫びようとでもいうのか、と
既に何日も何度もヤザンとやり取りをしたカテジナには
そんな事は有り得ないと理解しているのについそういう想像をしてしまう。
だが、
「全部終わっているんだろうな?」
「…え?…………な、何をよ!」
一拍、カテジナは何のことかと思考する。
「書類だよ。俺がジブラルタルにいる間もサボらずやっていたんだろうな」
「〜〜〜〜ッ!!!バカにして!!!それが大人の男がやること…!大人が!!」
赤い顔で肩を震わせるカテジナ。
その目に、何故か涙が滲んできて潤んでしまう。
わざとからかっているのだと頭の良いカテジナには分かった。
こんな粗野で女心を解さない野蛮人に惹かれ始めていると、
そう自覚しかけているカテジナはそんな自分を恥じて惨めに感じ、
その感情の高ぶりがカテジナの涙腺を緩める。
そういう忙しい感情に振り回される多感な年頃なのだった。
投げ捨てていたボストンバッグを引っ掴むとそれを間髪入れずにヤザンへ投げつける。
「私より書類が好きなヤザン・ゲーブル!くれてやるわよ!
人殺しの女兵士でも育てて抱いていればいいわ!」
ヤザンの顔面目掛けて投げられたそのバッグは簡単に受け止められ、
受け止められる
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