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ヤザン・リガミリティア
死にゆく獣達は守るべき女達に
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ヤザンがリガ・ミリティアにいる   作:さらさらへそヘアー

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死にゆく獣達は守るべき女達に

ジブラルタルの戦いの流れが決まりはしたが、

ザンスカールの目的は取り敢えず達成されそうではあった。

既に目標の半分は宇宙の静止衛星軌道上に待つタシロ艦隊の元へ届けられて、

残す大型シャトル便は3機。

これが打ち上げられればラゲーンの戦力は宇宙への撤退をあらかた終える事になる。

 

リカールの大型コンテナから全ての物資を運び出し終え、

ファラ・グリフォンもMAから降りてシャトルへと乗り込んでいく。

 

(メッチェ…)

 

ファラとメッチェだけしかいなくなったコクピット内で愛と言葉を交わし、そして別れた。

ファラは必死に、メッチェに宇宙へ着いてくるよう言ったが、

 

「いえ、私にはファラ様が宇宙へお帰りになるまでの護衛の任務があります。

マスドライバーに近づくレジスタンスを撃退してから、私も宇宙へ上がります」

 

そう言って彼はリカールに残り飛翔した。

物資が満載の大型コンテナから解放されたリカールは、

これでようやく身軽になって戦線へ復帰できる。

ワタリー・ギラやルペ・シノが苦戦しているのがここからも見える。

空からジェムズガンの群れが降ってくるのも見える。

北からやって来てくれたガッダール隊が唯一の希望だったが、

その進撃もサンタマルガリータで止められてしまっているのがリカールからは見えた。

艶やかな桃色の髪の女性がシャトルに乗り込んだのを確認したメッチェは、

ようやくリカールをマスドライバー上空から移動させて

迫りくるリガ・ミリティアへと機首を向けた。

 

搭乗口に消えていくファラ・グリフォンが最後までリカールを見ているのが分かる。

正直言えば後ろ髪を引かれる思いのメッチェ・ルーベンスであるが、

現状は、自分がここにいるかいないかで

シャトルの安全が左右される瀬戸際なのは明白でしかもリカールは強力な戦力だった。

となればやる事は一つだろう。

 

(…ファラ様、どうかご無事で。自暴自棄にならず、お命を大切にして下さい)

 

メッチェのファラへの愛と忠誠は、移ろいやすく儚い人の心の中では異色の強さがあった。

人には必ずこの世に運命の人がいると考える
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