死にゆく獣達は守るべき女達に
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者は昔からいて、
浮気だとか破局だとかはそういう運命の人に会えなかったが故だというなら
メッチェとファラは運命の人同士なのだろう。
2人は互いに全てをさらけ出し受け入れて、一緒にいるだけで幸福だった。
戦乱の世でなければ…
ファラがギロチンの家系でなければ…
2人が軍人でなければもっと平凡な幸せを謳歌できただろうが、
2人がいかに愛し合おうが戦時の軍人であるが故に別れの時はくる。
シャトルを墜とさせない為には、メッチェとリカールが今ここに必要だった。
――
―
「2枚プロペラ!逃さないよ!」
ケイトは声を張り上げながらガンイージのバーニアを全開にして2枚プロペラメッメドーザを追う。
追う内に、自然とヤザンとは別行動になってしまったのを残念に思うケイトだが、
それは置いておいて猛る猟犬の如く敵新型を追っていた。
機数で断然有利なシュラク隊はケイトとヘレンと前衛を組み、
且つ支援としてフェダーインライフル装備のマヘリアでの小隊行動スリーマンセルで挑めば
エースが乗っているであろう新型をも追い込んでいた。
ヤザンの厳しい訓練をクリアし、
ここまで1人も欠けずに戦ってきたシュラク隊の腕前は伊達ではない。
だが、退いて逃げ、そして隙を見つけては
肩部メガ粒子砲の反撃をしてくるルペ・シノとメッメドーザも軽んじては怪我をする難敵だ。
「チッ…ちょろちょろしちゃってさ!」
メッメドーザの空中での運動性はずば抜けていて、
簡易ミノフスキー・フライトしか積んでいないガンイージでは空中戦で後手に回る。
宙空での自在の軌道を見せつけられてケイトも悪態をついた。
取り敢えずは援護機の強力なライフルを封じ込めたいらしいルペ・シノは、
そういう思惑で、メッメドーザを退いたと見せてすぐに取って返して1機へ突進させる。
ケイトが放った咄嗟のビームを薄皮一枚で躱しつつサーベルを抜き払った。
「私からやろうっての!?舐めるんじゃない!」
迫るサーベルをガンイージがしっかりとシールドで受け取め、
素早くライフルを腰へマウントすると仕返しとばかりにビームサーベルで斬り返す。
3機のガンイージの中で自分に狙いを定めたらしい新型の魂胆が、
まるで自分がシュラク隊で一番弱いと言われているようでケイトの癇に障る。
もともと熱しやすい気質の者が多いシュラク隊の中でもケイトとヘレンはその双璧だろうが、
戦う者…MSパイロットというのは得てしてそういう者が多い。
総隊長のヤ
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