ジェヴォーダンの獣
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の攻撃は正確で、そして冷徹であり容赦がない。
「私達のベスパのシャッコーで我々を襲うなどと!」
ピピニーデンもまたライフルで反撃をしているが、
鋭くも幻影のように揺れ動くシャッコーの軌道がピピニーデンを惑わしている。
「あ、当たらん…!あれがシャッコーの性能なのか!?」
回避運動をとりながらシャッコーのロングライフルがまた雄叫びを上げて光を放つ。
しかし今までの機と違い、ピピニーデンはそれを間一髪で避けるのだから彼はエースだった。
「威力がこちらのビームライフルよりも上か!無駄にデカくはないようだが!」
間一髪の回避では機体がメガ粒子の干渉で悲鳴を上げる。
(ビームローターでは防ぎきれんか!?)
クロノクルがそうだったように、ピピニーデンもまた長得物を見て射撃戦は危険だと判断。
ブースターを全開にし、急速に間合いを詰めることを望む。
構えるシャッコーの砲身がまた光った。
「ぐうぅッ、避けた!貰ったぁ!」
急激な回避運動にピピニーデンは奥歯を噛んで耐え、怯まず突撃する。
未だにライフルの構えを解かぬシャッコーの懐に飛び込むように、
トムリアットがビームサーベルを刺突しながら突っ込んだ。
だが、その刺突はシャッコーが倒れ込むように後ろ回転をすると、
シャッコーの胴体を掠るようにして空を貫いていた。
(避けられた!?読まれてい――)
「ぐあっ!?」
トムリアットを衝撃が襲う。
胴体の一部と頭部の半分が、シャッコーの尖った黒いつま先に削られてしまっていた。
(避けただけではない!?あのままブースターで回転を速めてッ、私を蹴っただと!)
「だが、体勢は崩れただろう!」
急速に上昇し、
オーバーヘッドキックの形から回復していないシャッコーへライフルを向け、放つ。
しかしシャッコーはその射撃を崩れた体勢から胴を関節から捻って横に飛んで避けてしまう。
「あの体勢から捻って逃げる!?
こ、こいつ…猫か虎でもあるまいに!」
柔軟に動くシャッコーの性能と、
そしてそれを可能とするリガ・ミリティアのパイロットの技量に
ピピニーデンが戦慄したその時…彼は自機の様子のおかしさに気付く。
(警報アラート?なんだと!?い、いつのまに!)
トムリアットの片足が深く切り裂かれ脚部スラスターが死んでいた。
「回避と同時に私を切っていたというのか…!?」
シャッコーを見ると、
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