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ヤザン・リガミリティア
蜂を駆る獣
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軽い火傷を負っていたりする。

 

「当たり前だ!海ヘビが直撃した装甲だぞ!」

 

マーベットも久々にヤザンに会ってややテンションが上がっていたらしい。

珍しいお間抜けなミスをやらかしてヤザンに叱責されているのは微笑ましい。

バツの悪そうな笑顔をしながらマーベットはベスパ新型MSのコクピットを開けると、

そこにはホ・カ・ホ・カ・の敵パイロットが死んだように転がっていた。

一目見て死体だ、と思ったマーベットだったが指先が微かに動いているのを見て

どうやらまだ生きているらしいと理解した。

 

「まだ生きてる…レオニードさん、こっちへ来て!早く治療すれば助かるかもしれない!

オデロとウォレンも手伝って!引き上げるわよ」

 

カミオン隊の老人衆の1人、医師のレオニードを呼び寄せ若者2人にも援助を乞う。

少年2人は、憧れの感情を抱いたパイロットに無碍にされて仏頂面だったが、

それでもテキパキと救助活動に勤しむのだから逞しい。

オイ・ニュングが目をかけるだけはあった。

何故か、流れでヤザンに連れられてきた少年も手伝うことになったのは置いておく。

 

 

 



 

 

 

カミオンの荷台に載せられたシャッコー。

リガ・ミリティアの面々は今、トロトロ運転で現地の少年…

ヤザンが空で拾ったウッソ・エヴィン氏の厚意によって彼の家まで移動していた。

そこで僅かだが食料補給等をさせてくれるらしい。

目指す秘密工場まではもう暫く掛かるのだから

僅かでも水や食料、医療用品の補給は嬉しい。

虫の息のベスパパイロットの治療も、一応はせねばならないので薬は有り難い。

昨今の地球事情…、

特にこんな辺鄙な所に住んでいる不法移民には提供してくれるその全てが貴重品の筈で、

しかもこの平和な森に戦争を持ち込んだ原因であるリガ・ミリティアを嫌っても当然。

だと言うのにこの少年はヤザンのことを命の恩人と見て好意的に接していた。

 

補給の間に折角捕獲した新型の解析やら整備をしていて、

ヤザンは老メカニックのオーティスの肩に肘を置いて色々と尋ねていた。

 

「どうだ、その新型のダメージは」

 

「機体そのものは大丈夫だ。

エンジンも機体フレームも堅牢だし、しかも拡張の余地まである。

ハードポイントに対応しようって試みじゃないかな…汎用MSとして良いアプローチだ」

 

オーティスの慧眼にヤザンが軽く口笛を吹いて感心した。

 

「さすがはスペシャリストだ。

ろくな設備無しの1時間かそこらのチェッ
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