蜂を駆る獣
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ーの操作系にはまだ不安がある。
ゾロを蹂躙したヤザンではあるが、
これでもシャッコーが操作に対してまだ鈍い所があると感じられた。
「…まぁいい。こいつならばまだいけそうだからな」
ビームライフルのエネルギー残量を確認しながら
ヤザンが改めてトップターミナルへ視線をやったその時…
「ん?…爆発しただと?…そうか、マーベットめ。俺の獲物を横取りしやがった」
森から放たれた幾筋のメガ粒子の光が、トップターミナルを貫いていた。
ゾロが、ヤザン達の戦闘に注意も持っていかれていたとは言え見事な奇襲だ。
核爆発が起きていないことからきちんとエンジン直撃は避けているらしい。
ヤザンの命令通りに、きっちり5分後に動いた事も評価できる。
ジェムズガンと只のビームライフルでそういう事をやってのけるマーベットは、
やはり流石にヤザン隊であった。
部下の良い腕前に「横取りしやがった」という言葉に反してヤザンの顔は嬉しそうである。
が、マーベット単機でこの敵機撃破は速すぎる。
厳しく仕込んだとはいえ、マーベットは今ジェムズガンに乗っている筈だ。
「…また光った。2機目か。フェダーインライフルも無しにこの撃破速度は…。
マーベットが俺以上の腕前に突然なったとは考えにくい。
む?あれは…ゾロの周りをうろちょろする噴射光?
コア・ファイターか?誰が援護している」
いざとなれば乱入する気で、
森林に潜むジェムズガンと空戦をしているコア・ファイターとゾロらの戦闘を見守る。
「コア・ファイターが掻き回して、マーベットが援護だと?
あんな腕利きがいるとはな。……………まさか、な」
あっさりと増援のゾロを全滅させてしまった戦闘の立役者は、
明らかにあのコア・ファイターだった。
ヤザンの脳裏には特異な生活を営んでいた、
あどけない笑顔の少年の姿が浮かんでいた。
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