蜂を囚える獣
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って敵を威圧もできるし、味方の鼓舞もできる。
女王の弟がイエロージャケットとガンダムタイプの両方を意識したMSに乗るというのは、
非常に象徴的な意味合いがあると言える。
「シャッコーは良い機体だ。宇宙では良好だったが、地上でも良いじゃないか」
性能も良い。
ビームローターで飛行を続けているが感触は極めて良好。
シャッコーは優れた汎用性を持っていることがもう分かる。
シャッコーはザンスカールのMS開発部にも象徴としてだけでなく、
純粋に戦力としても期待されている機体だ。
ゾロアット以降、それに代わりうる優秀な次世代量産機の目処が立っていない今、
シャッコーにそれの原型となって欲しいと期待を一身に背負っている。
ザンスカールに対し執拗な抵抗運動を展開しているリガ・ミリティアが、
最近ザンスカールの優秀なMSに対抗し得るMSの開発に成功したという噂もある。
(次期量産機のきっかけ作りが出来れば…女王の弟としての仕事ぶりに皆満足するだろう。
これで、ジェヴォーダンの獣退治もやってのければ…!)
そしてシャッコーだけでなく、
この赤い髪の純朴そうな青年にもとてつもない重圧が掛かっている。
ザンスカールの女王の実弟。
何でも卒なく熟す彼だが、周りはそれでは納得してくれない。
大手柄が一つや二つではなく、もっと必要なのだ。
それだけ活躍して当然だと皆は思っているし、
この生真面目な青年もそうでないとダメなのだと思っていた。
「…ん?」
少し考え事をしていたクロノクルの視界の端…
シャッコーのモニターに光点が見えた気がした。
「中尉!見えましたか!」
隣を飛ぶヘリ…ゾロの飛行形態から通信が届く。
ファラからクロノクル護衛を言いつけられているガリー・タン少尉だ。
「少尉も見たか。…サバト少尉はどうか?」
もう1機の僚機に確認をとると、
「自分も見ました。あれは噴射光でしょう」
やはり同意した。
「全員が見たならば見間違いではないな」
「えぇ。小型の航空機です。この辺りは民間機の飛行ルートから大きく外れていますから、
飛行機雲もバーナー光も見えるはずがありません」
「…この辺りにもレジスタンスが潜んでいるのかもしれん。あの航空機を捕獲する」
「捕獲でありますか?しかし、シャッコーのテストは?」
「テスト相手に丁度よいということだ」
シャッコーの目…ザンスカール製MSの最大の特徴
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