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星河の覇皇
第八十四部第一章 梟雄の復活その二十八

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「なるべきですね」
「これは国内で戦っている場合は違いますが」
「国境は国外で戦っている場合はです」
「そうあるべきですね」
「そういえば連合の国境は」
 こちらの話にもなった。
「非常に堅固な防衛ラインを敷いていますね」
「まさに要塞の様なそれを」
「あれはサハラでは破れないでしょう」
「統一した後でも」
「即ち戦争は国境線で止める」
「連合の中には入れない」
 その意志を見ての言葉だった、今のそれは。実際に連合中央政府国防省は連合の領内には他国の軍隊を絶対に入れない考えだ。
「その為にですね」
「あれだけの防衛ラインを敷いていますね」
「そしてそのうえで、ですね」
「市民生活に影響を及ばさせない」
「民間産業にも」
「そう考えていますね」
「そうなれば」
 連合の様に出来ればというのだ。
「食事も確かにそのままです」
「製品の質も」
「実にいいままで」
「普通に生活が送れます」
「例え何があろうとも」
「そして配給制は」
 これはというと。
「夢のまた夢です」
「そんなものは発想の外です」
「連合に及ぶものではありません」
「決して」
「そうしたものになりますので」
「我々の目指すものですね」
「まことに、しかし今の我々からしてみると」
 視線がサハラのそれに戻った、そのうえでの言葉だった。
「味が少し落ちても」
「そのまま食べられるならいいですね」
「それだけで」
「それだけで随分違います」
「我々からしてみれば」
「配給制にならず」
「物資不足が不安になるよりは」
 そうした状況に陥るよりはというのだ、こうした状況になってしまうこともサハラでは普通にあることだからだ。
「いいです」
「真に今はいい状況です」
「問題はこれ以上状況が悪化しない」
「そうする様にすることですね」
「今の我々がすべきことは」
「戦争は続きますが」
 それでもというのだ。
「出来る限りです」
「状況を悪化させない様にしましょう」
「民間産業の生産や品質はそのままにして」
 そしてというのだ。
「流通もです」
「滞りなくなる様にしましょう」
「今は流通は落ちていますが」 
 このことは事実だがというのだ。
「これ以上落とさずに」
「ものが国の隅から隅まで行き渡る状態を維持しましょう」
「星系単位で」
 即ち領土全体の単位でというのだ。
「そうした状態を維持しましょう」
「これから戦局がどうなろうとも」
「我等にとって劣勢になろうとも」
「占領される星系が増えようとも」
「そうなる様にしていきましょう」
「そして」
 さらにと言うのだった。
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