第二十話 蛇の神々その九
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「遥かによおさんの」
「神様がおるな」
「何しろ八百万の神々やし」
「どんどん増えてくしな」
「古事記を読んでも」
日本神話を書いたこの書でもというのだ。
「ほんまどんどん出て来るし」
「次から次にな」
「森羅万象に神様がおるし」
「山や川の一つ一つにも」
「人も神様になるし」
「そんなんやとな」
芥川は綾乃にも応えて話した。
「もうな」
「うち等が知ってる日本の神様は」
「その八百万と言われるな」
「ほんの少しやね」
「そやろな」
「実際は八百万よりも多いやろし」
「何十億おっても」
それでもというのだ。
「まだな」
「足りんかも知れんね」
「こんな神様が多い国はないかもな」
芥川は考える顔でこうも言った。
「ひょっとして」
「有り得るね」
綾乃も否定しなかった。
「考えてみたら」
「それで色々な神様がおられて」
「そうした神様もおられる」
「それも日本やな」
「日本の神々やね」
「しかもな」
芥川はここでこうも言った。
「仏様までな」
「日本にはおられるわ」
「神仏がな」
二つの宗教の霊的な存在達がというのだ。
「集まってる」
「そうした国ってことやね」
「荒ぶる神もおって」
その山の神であることは言うまでもない。
「穏やかな神様もおって」
「仏様もおる」
「そんな国やな」
「そう考えると面白いわ」
「ほんまにな」
「あのね」
アレンカールはどうかという顔で芥川に言った。
「日本の法皇様だけれど」
「出家された上皇様やな」
「上皇様はわかるのよ」
こう呼ばれる方々はというのだ、尚日本の歴史において上皇となられた方も他国の王朝と比べると歴史が長いだけにかなり多い。
「そうした方々はね」
「そやけど法皇様はかいな」
「皇室って神道よね」
「祖先が天照大神のな」
「天津神の系列よね」
「そや」
芥川はその通りだと答えた。
「出雲の方が国津神でな」
「そうなってるわね」
「それでな」
「皇室は神道の総本山みたいなものね」
「まさにな」
「それで出家出来るのね」
「仏教も信仰しておられるからな」
芥川はアレンカールに答えた。
「それでな」
「複数の宗教を同時に信仰してるから」
「神様も仏様も大事に」
芥川はこう言った。
「聖徳太子からの教えや」
「十七条憲法ね」
「最初は仏教を信仰するかどうかで揉めたけど」
これが飛鳥時代の蘇我氏と物部氏の対立のもとの一つとなった、無論権力闘争等もそこには存在していた。
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