暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第111話 やってきました砂の世界!四天王ゼブラという男!
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しかしルフェイさんの指摘通りゼブラさんは数日前まで刑務所に入っていたからそんなことが出来るとは思えません。


「ゼブラ兄が直接紛争を止めたわけじゃない、ただその存在が間接的に紛争を終わらせたんだ」
「どういうことだ、イッセー?」


 先輩の説明にゼノヴィアさんが首を傾げました。


「いま世界中がゼブラ兄に対して最大級の警戒をしています。中には戦争中だった国が自国に軍を呼び戻したり敵対していた国同士が同盟を結んだりするケースもあるんですよ。まさに『呉越同舟』って奴だな」
「はぁ?たった一人の人間に対して国が動くのかよ!?」
「それがゼブラ兄の恐ろしさなんです。しかし皮肉にもそれだけ恐れられているから結果的に紛争を止めてしまったんです」
「だからこの町みたいに紛争のあった地域に住んでいた人達にとってゼブラはマジの救世主なんだし」


 先輩の説明にアザゼル先生が驚きますが確かに26種類もの生物を絶滅させた実績があるゼブラさんならそこまで警戒してもおかしくないですね。


 そしてリンさんの捕捉でこの町の人たちがなぜあそこまでゼブラさんを慕うのかが分かりました。


「……先輩や姉さまはこのことを知っていたんですか?」
「ああ、知っていた。実際にこうして感謝されているのを見るのは初めてだけどな」
「私は節乃さんから聞いていたにゃん。人間って不思議だよねー、平和な国で生きてる人にとってはゼブラは災害だけど紛争に苦しんでいた人達からすれば救世主なんだから」
「そうですね……」


 イッセー先輩や姉さまがどうして口でこのことを教えてくれなかったのか何となく分かりました。こうやって感謝している人たちを直接見なければとてもじゃないけど信じられませんよね。


「てめーら鬱陶しいんだよ!さっさと離れ……ん?」


 動揺していたゼブラさんが砂漠の方に視線を向けました。すると砂の中から巨大な8本の尻尾を持った蠍が現れたんです。


「うわあああぁぁぁぁぁぁっ!!生物兵器だぁっ!?」


 それを見た瞬間町の人たちは一斉に逃げ出しました。


「あいつは『ヤマタノサソリ』!!捕獲レベル28の第2級の危険生物だ!」
「アレが生物兵器ですか!?」
「ああ、奴の8本の尻尾はそれぞれ全く違う種類の毒があってそれによって様々な生物を殺戮して生態系を滅茶苦茶にしちまうんだ!その危険さから隔離指定生物としてIGOに登録されている!」


 先輩はあの蠍について説明してくれました。そんな危険生物を送り込み挙句放置して帰るなんて……紛争をしていた両国は最低ですね。


「あいっ!?」


 その時でした、まだ小さな子供が逃げようとして転んでしまったんです。ヤマタノサソリがその子供を見
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