第二十話 蛇の神々その六
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「おるらしい、そんな話を聞いたことがある」
「日本にもそんな妖怪おるか」
「そやったか」
「ああ、日本にもおるか」
芥川は再びこう言った。
「それはまたな」
「意外やったか」
「ああ、日本の妖怪は多彩やが」
「そうした妖怪もおるな」
「そやな、妖怪は神霊が堕落した姿の場合もある」
芥川はこのことも言った。
「それやとな」
「あの馬腹とかもな」
「元は山の神様やったかも知れんか」
「荒ぶるな」
「山の自然の力を持った」
「それが自分の言う通りにな」
リーは芥川に話した。
「山の神様が零落して」
「ああした妖怪になったか」
「それで日本もな」
「そうした妖怪がおるか」
「そうかも知れんわ」
「そういえば日本山多いな」
このことはメルヴィルが指摘した。
「こっちの世界でもやが」
「それやとか」
「ああ、そうした神様もな」
「多いか」
「そうかもな」
「否定出来んな」
どうにもとだ、芥川はメルヴィルに答えた。
「リーが言ったみたいな話があるんやったらな」
「起きた世界でもな」
「妖怪と神様の違いは日本やとな」
「あまりないな」
「時としてほぼないとな」
その様にというのだ。
「言うてもな」
「遜色ないな」
「そして山はな」
メルヴィルの言う通りにというのだ。
「めっちゃな」
「多いな」
「四方海に囲まれて」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「山も多いな」
「そうした国でな」
「神様も多い」
「まさに山一つ一つにや」
その多いというのだ。
「神様がおる」
「それやとな」
「そうした荒ぶる神というか」
「自然がそのまま出たみたいな」
「そんな神様もな」
「よおさんおるな」
「八百万の神々の国だけあってな」
それだけにというのだ。
「多いかもな」
「否定出来んな」
「僕もな、日本は神様の姿も多彩やし」
人の姿をしているとは限らないというのだ、三輪大社の神にしてもその姿は巨大な蛇であることからもそれはわかる。
「それやとな」
「まさにやな」
「ああ、自然の神様にはそうした神様がよおさんおるな」
「ほな中国の人食いの赤ちゃんの泣き声出す妖怪も」
メルヴィルはさらに言った。
「その実は」
「山の神様の零落した姿か」
「そうかも知れんな」
「そして日本でもな」
「そうした神様がおって」
「妖怪もおる」
「そうかもな」
こうメルヴィルに話した。
「リーの話を聞くとな」
「その可能性もあるな」
「日本は確かに山が多い」
トウェインも言って来た。
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