第百一話 残暑を感じてその三
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「占いは道標です」
「絶対のものでないですね」
「予言ではないのです」
「予言ですか」
「そうです、ですから」
「悪い結果が出ても」
「決して悲嘆せず」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「生きていくことですね」
「日々を過ごされることです」
こう咲に話した。
「ですから」
「私の秋は」
「恋愛の秋となれば」
「どうなるかはですか」
「小山さん次第です、ただそれはある程度です」
「ある程度ですか」
「恋愛は相手も存在します」
速水は冷静にこのことを話した。
「ですから相手の方がどう思われるかどう動かれるか」
「それで、ですか」
「大きく変わりますので」
「だからですか」
「相手の方のこともです」
「ありますか」
「それ次第です、ですが悪い結果になりましても」
それでもとだ、速水はさらに話した。
「それは恋愛だけのことです、他のことそれに最後のカードがよかったので」
「心配は無用ですか」
「恋愛の破綻が大きな破滅に至ることもあります」
速水は真剣な顔で述べた。
「友人と思っていた人にそこから裏切られ周りに嗤われ」
「ああ、そうしたお話ありますね」
咲は自分が通っている八条学園の神戸の本校の話を思い出して頷いた。
「振られて裏切られて」
「そして周りに言われて」
「散々な目に遭うことも」
「そうしたこともあります」
「最悪なことですね」
「ですが小山さんはです」
「カード全体がよくて」
「最後のカードもいいので」
総合的な判断となるそれもというのだ。
「ですから」
「恋愛がどうでも」
「心配は無用です」
「そうなんですね」
「このままいけばいい結果になります、また」
「また?」
「何かあればどなたかに相談して下さい」
速水は冷静なまま話した。
「小山さんにはそれが出来る方がおられますね」
「お父さんお母さんに従姉のお姉ちゃんに店長さんですね」
「私もですか」
「何かあれば頼りにさせてもらいます」
「ではその期待に添わせて頂きます」
速水は咲に今の言葉に微笑んで応えた。
「私もまた」
「そうですか」
「相談出来る方々、私もですね」
「はい、ですから」
「その時はどなたでもです」
「相談するといいですね」
「そうして下さい」
こう咲に言った。
「ここは」
「それじゃあ」
「はい、ただ恋愛の怖さはです」
「知っておくことですか」
「たかが恋愛と言う人もいますが」
「たかがとなると」
「わかりますね」
咲に微笑んで言った。
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