第二幕その六
[8]前話 [2]次話
「球場で観戦出来るならな」
「それが一番ですよね」
「そうじゃ」
何といってもというのです。
「だからじゃ」
「野球の試合もですね」
「観てな」
「楽しむんですね」
「そうもしようぞ、あのチームは最高じゃ」
リンキティンク王は満面の笑みでこうも言いました。
「この街はお笑いに美味いものにな」
「あのチームですね」
「お城も通天閣もあってな」
そうしてというのです。
「看板もよいしのう」
「河豚や蟹の」
「それに紅白のおじさんもな」
こちらもというのです。
「そうしたものが揃っておるし動物園もじゃ」
「あって」
「もう何もかもがじゃ」
「楽しいんですね」
「それがこの街じゃ」
「そうですか」
「だからのう」
リンキティンク王はこうも言いました。
「わしはこの街にずっといたい位じゃ」
「それはーー流石にーーです」
チクタクは真面目に言ってきました。
「無理ーーですーーね」
「うむ、わしも王様じゃからな」
「戻らーーれて」
「そしてじゃ」
自分のお国にというのです。
「働かねばならん」
「そうーですーーね」
「いや、王様も忙しいのじゃ」
チクタクに少し苦笑いを浮かべてお話しました。
「どうもな」
「そうなんだよ、王様は何かとお仕事があるんだ」
ボボ王子も言います。
「何しろ国を治めているからね」
「大臣や議会、役人達とな」
そういったものをとです、リンキティンク王はお話しました。
「皆いてくれるが」
「それでもね、王様はね」
アン王女もわかっていることです、何しろ実のお父さんが王様なので。
「何かとね」
「やることがあるのう」
「ええ、だからね」
「わしも今は親善として来ておるが」
この街にというのです。
「戻る日が来ればな」
「その時はよね」
「戻らねばならん」
自分のお国にというのです。
「どうしてもな」
「そうよね」
「だからこの街でずっと遊びたいが」
「それでもよね」
「そうもいかん」
こう言うのでした。
「わしもな」
「よく遊んでよく働く」
笑顔で言ったのはカエルマンでした。
「オズの国だね」
「うむ、働くことも楽しくでな」
「そうだね」
「だからわしもじゃ」
「お国に帰って」
「働くぞ」
こうカエルマンに答えました。
「帰る時になればな」
「楽しくだね」
「そうするぞ」
まさにというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ