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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
お礼にあたしは、専属契約を結ばれる
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…一銭もいらないと?」
「さっきそう言ったじゃないか。」
「え、えーと…。」
契約…するべきではあろう。
ここで彼女からのお礼を無下にするのも失礼だ。
それに、
「結びましょう!専属契約!」
「えっ。」
香子が推してくる。
「世の中、人によっては絵で小説を選ぶと言われています。」
「それってラノベとかでしょ?」
「逆に言ってしまえばそれはどれだけ素晴らしい文章だとしても、挿絵がない、もしくは挿絵に魅力が無ければ読まれる機会を失うもの。宝が埋もれてしまうようなものなのです。あまりにも勿体無い。皆様もそう思いませんか?」
そう熱弁する彼女。
ちなみにあたしの夢は、自分の小説を出すこと。
彼女もそれを応援してくれている。
「北斎様!」
「おう。」
「是非、結んでいただけませんか?あなた様に葵様の小説の絵を、書いていただきたいのです。」
とはいえ待って欲しい。
あたしはまだ小説なんてものを出していない。
取材したマスターやサーヴァントの生き方をまとめて紀伝体のようなものを図書館で貸出のみしている。
言えば、あたし自身の小説はまだ出していない。
「葵様のでびゅー作を、飾ってくださいませんか?」
「いやあのさ、あたしまだ何も」
「香子は存じております。ぱそこんにぷろっと…下書きなるものがありますよね?」
「……は?」
ない。と言えば嘘になる。
実際、ほったらかしの物語がパソコンのフォルダに入っている。
香子は機会は苦手だし、パソコンなんて触らないだろうし、別に隠す必要もないなと思っていたが…。
いや、触ってた。
この前の検索履歴がふたなり一色だった時点で気づくべきだったんだ。
そこで彼女は、読んだんだ。
「ちょっと待って何勝手に見てんの!?」
カウンターテーブルを叩きあたしは思わず立ち上がる。
「いえ…ただあれを埋もれさせるのは勿体ないと…」
「そういう問題じゃない!!あたしにもプライバシーってもんがあるでしょ!?」
見られた。読まれた。
秘密の物語を。
「あぱあとに住む貧乏な女子大生と、偶然出会ったせれぶの奥様との身分違いかつ禁断の不倫と…」
「令呪を以て命ずる!!!!!!『これ以上喋…」
「ダメだってば葵さん!!」
令呪の使用に踏み込んだが舞さんに止められる。
「おれも読んでいいかい?紫式部殿がそこまでいう作品がどんなもんか読んでみたくなってきた」
「未完成ですが図書館のパソコンに…」
「やめろ!!!!!!!やめてください!!!!!」
香子が余計なことを言い出した挙句、そんな時に北斎先生が読みたいとか言い出した。
「ヨシ決めた!それ読んでから専属契約を結ぶか!」
「はぁ!?!?」
ほん
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