暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十四部第一章 梟雄の復活その十九

[8]前話 [2]次話
「どうしたものか」
「艦艇がこれでは」
「劣勢を覆しにくいです」
「今の状況をどうにかしたいですが」
「人員の損害は少ないことは幸いですが」
「このことは最も有り難いですが」
 艦艇の損害は取り返せても人員のそれは出来ない、それ故でだ。
「ですが」
「それでもですね」
「艦艇がないと」
「やはり困りますね」
「そちらも」
「旧式艦艇の投入も」
「それも検討しましょう」
 それも真剣にというのだ。
「ここはです」
「何とかしていきましょう」
「制服組の方々ともお話して」
「そうしていきましょう」
 彼等も話した、そしてだった。
 そうした話をしてだ、彼等は。
 ここで財政、軍事費の状況を確認した。今度は彼等はこうしたことを口々に言った。
「かなり浪費していますが」
「これは仕方ないですね」
「戦争をしていますから」
「それならです」
「軍事費は多くなります」
「これまでもそうでした」
「予定をオーバーしていますが」
 それでもというのだ。
「このことはです」
「仕方ないです」
「戦争ならば当然のことです」
「それならですね」
「予算はよりかかる」
「そう考えてです」
「こちらはしていきましょう」
「財務省は苦い顔をしますが」
 その予算を預かる彼等はというのだ。
「ですが」
「それでもです」
「戦争は予算がかかるものです」
「ならここは納得してもらいましょう」
「それが戦争ですから」
 彼等は平然としていた、それこそ何でもないといったものだ。
「後は国債を発行しなければならないですが」
「まずは勝つことです」
「数年分の国家予算を使っても勝つことです」
 このことは実際にあったことだ、日露戦争で日本は数年分の国家予算を使ってそうして何とか勝利を収めたのだ。
「ここは」
「それで、ですね」
「既にかなり使っていますが」
「それでもです」
「戦争なら当然です」
「予算は使うものです」
「惜しむものではないです」
 軍事にあたる者達の言葉だった。
「断じて」
「若し惜しめば」
「それで終わりです」
「負けてしまいます」
「予算を惜しんで負けるなぞ」
「本末転倒です」
「財務省が難色を示しても」
 軍事費がかかり過ぎてそれで他の分野への予算が圧迫される、財務省はそれを恐れているのだ。予算がないと他の行政も動かないからだ。
「それでもです」
「戦争ですから」
「何としてもです」
「財務省には我慢してもらいましょう」
「今回は特に予算がかかっていますが」
「それでもです」  
 財務省はとうのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ