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八条学園騒動記
第七百一話 潜入前にその五

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「非常にな」
「我々よりも遥かにですね」
「困難でな」
 それでというのだ。
「不可能に近いとさえだ」
「言われていますね」
「そして入国審査もだ」 
 エウロパはというのだ、尚連合国内では同じ連合市民であるのならこの審査はされない。同じ連合の中だからだ。
「非常にな」
「厳密ですね」
「まさに二重三重にな」
 そこまでというのだ。
「行っている」
「そうしていて」
「潜入を防いでいる」
「工作員の」
「国交はないしだ」
 連合とはというのだ。
「そしてだ」
「そうもしているので」
「連合からの潜入はだ」
「ほぼないですね」
「最近ではな」 
 大尉は昨今のことも話した。
「マウリアにおいてだ」
「工作の拠点をもうけ」
「あちらから情報収集を行いな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「工作も行おうとしていますね」
「そうしているが」
「連合市民の直接の潜入はですね」
「ほぼだ」
 それこそというのだ。
「不可能だ」
「左様ですね」
「だからな」 
「このことは強みですね」
「そう言っていい」
 大尉は断言した。
「まさにな」
「そうですね」
「それで我々の機密を保っている」
「人種の違いは大きいですね」
「情報収集にもな」
「深く関わっていますね」
「そうだ、ではな」 
 大尉はあらためて話した。
「これよりな」
「はい、変装し」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「学園に入るぞ」
「わかりました」
「尚喋る言葉はな」
 これはというと。
「間違ってもラテン語でなくな」
「我々が今話している」
「それではなくだ」
「エウロパの言語はですね」
「喋らないことだ」
 絶対にと言うのだった。
「これはな」
「言うまでもないですね」
「ドイツ語やスコットランド語もな」
 二人の国の言語もというのだ。
「やはりな」
「使わないことですね」
「言語もな」
 これもというのだ。
「工作員にとってはだ」
「乗り越えないといけない壁ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「何があってもな」
「自分達の言語は口にせず」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
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