第十九話 悪魔の正義その八
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「そうなってる」
「そや」
こう芥川に述べた。
「まさにな」
「混沌の存在やない」
「そこがラグクラフトの神々とちゃう」
「全くな」
「秩序があって」
そうしてというのだ。
「法もある」
「混沌とは正反対やな」
「キリスト教の天界は国家でな」
こう定義されるものでというのだ。
「魔界もな」
「国家やな」
「そうして治められていて」
「正義もあるな」
「ラグクラフトの神々はほんまな」
「混沌しかないな」
「国家なんてもんはな」
キリスト教の魔界の様なというのだ。
「全くな」
「ないな」
「そや」
そうしたものだというのだ。
「そこがちゃう、しかしキリスト教の魔界がこの世界を護ることはわかる」
「この世界に自分達の信者を増やす」
「魔界のやな」
「それが目的でな」
神に対してということは言うまでもない。
「世界を滅ぼすなんてな」
「考えてへんな」
「そや」
まさにというのだ。
「そうした存在やからな」
「この塔にもおるな」
「それでや」
リーは芥川にさらに話した。
「ほんま最初はな」
「この世界を脅かすのはラグクラフトの神々やて」
「私は思ってたが」
「その神々もこの塔におってな」
「言うならこの世界の混沌と悪意を護ってる」
「邪神には邪神の護るもんがあるんやな」
「そや」
まさにというのだ。
「そういうことや」
「そやねんな」
「それがわかった、しかしな」
リーはここで首を傾げさせた、それでまた言った。
「あらためてわからん様になったわ」
「この世界を脅かす危機が何か」
「そや、どうもな」
こう綾乃に話した。
「お陰でな」
「ラグクラフトの神々やなかったら」
「何やってな」
「巨人軍はちゃうね」
綾乃は十星連合の領土内で暗躍しているこのテロ組織のことを話した、十星連合内で彼等は星の者達から見て厄介者となっているのだ。
「この世界の危機とは」
「あれはほんのできものや」
リーは彼等をこう評した。
「言うなら」
「テロは起こしても」
「確かに巨大な組織やが」
このことも事実だがというのだ。
「しかしな」
「それでもやね」
「この世界全体を脅かす様な」
「そんな組織やないね」
「今喜久子ちゃんがあたってる」
海音寺喜久子、十星連合の警察長官である彼女がというのだ。
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