第八十四部第一章 梟雄の復活その十五
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「そうした状況です」
「しかもその一日にも出勤を要請する場合があります」
「そうした状況ですので」
「やはり疲労は蓄積していますね」
「全員そうだ、我々もだ」
工場長は自分達のことも話した。
「週一日の休暇、一日十二時間の労働をな」
「していますね」
「より多いかも知れないですね」
「そうなりますと」
「我々にしましても」
「疲労が蓄積している」
このことはどうしてもというのだ。
「だからな」
「ここは、ですね」
「休むこともですね」
「考えますか」
「このことも」
「十二時間労働は変わらなくてもな」
それでもというのだ。
「考えるか」
「ならです」
ここでスタッフの一人は言ってきた。
「一つ考えがあります」
「それは何だ」
「はい、酸素タンクです」
「あれか」
「あれに仕事後で入ってもらい」
そうしてというのだ。
「その分です」
「休んでもらうか」
「酸素タンクの睡眠はかなりのものですから」
だからだというのだ。
「それをすぐに持ってきてもらって」
「仕事の後でか」
「作業員に入ってもらいましょう」
「あれは一時間寝てな」
工場長も言ってきた。
「八時間寝た位の休息が得られるからな」
「はい、ですから」
「あれでか」
「休んでもらって」
そしてというのだ。
「疲れを取ってもらいましょう」
「それがいいか」
「仕事時間が変わらないなら」
もっと言えば変えられないならだ。
「それなです」
「工夫だな」
「足りぬ出来ぬはです」
「そして及ばずはだな」
「工夫次第で」
それでというのだ。
「補っていくものですね」
「それはあるな」
工場長も否定しなかった。
「何もないならな」
「知恵を使ってですね」
「工夫する、そしてだ」
「補っていきますね」
「ならだ」
「今回は」
「その工夫の時でだ」
それでというのだ。
「そうしていくか」
「酸素タンクを持ってきてもらい」
「作業員達に入ってもらうか」
「工場で勤務している者全員に」
「全員か、そういえば」
「食堂も清掃スタッフもです」
その彼等もというのだ。
「工場が常に稼働しているので」
「その中での勤務でな」
「疲労が蓄積しています」
作業員達と同じくというのだ、実際にこの工場で働いる者達は誰もが次第に疲労の色が濃くなっている。
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