第十九話 友情その六
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「皆をね」
「導いていけばいいね」
「牙ちゃんは地の龍だから」
「地の龍の他の人達の道標になる」
「そうなればね」
それでというのだ。
「いいのよ」
「そして地の龍の一人である」
「星ちゃんもね」
「そうしてみるね」
「お願いね。ただ星ちゃんはね」
今度は少し寂しそうに笑ってだ、北都は述べた。
「ああした人だから」
「聞いてくれないね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「この戦いで死んじゃうと思うわ」
「そうなるとだね」
「私も思うわ」
「そうなんだね」
「うん、けれどね」
「出来ることをして」
「そうして何とかね」
彼のことをわかっていてもというのだ。
「最後の最後までね」
「北都さんは信じたいんだね」
「何とかなるってね。そして実際にね」
「何とかしたいね」
「だから星ちゃんのことも」
「わかったよ。僕も言ってみるよ」
牙暁は北都に約束した。
「そうするよ」
「お願いね」
「うん、そしてだね」
「そう、それでね」
そのうえでと言うのだった。
「まずはね」
「彼のことをだね」
「牙ちゃんがどうしても心配なら」
「心配だよ」
牙暁は北都にその通りだと返した。
「僕としては」
「それじゃあね」
「うん、お話するよ」
「そうしてね。自分達が努力すれば」
「そして選択によって」
「未来は変わるから」
未来即ち運命はというのだ。
「だからね」
「僕もだね」
「絶望なんかしないでね」
「希望を持って」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「夢見をしていってね」
「まだ信じられなくても」
「少しずつね」
それでというのだ。
「そうしていってね」
「そのはじまりとして」
「それでね」
まさにそれでというのだ。
「彼にね」
「言ってみるよ」
「そこでわかってくれたらね」
それでとだ、北都はまたにこりと笑って話した。
「私も嬉しいから」
「それでだね」
「牙ちゃん、一緒に見ていこう」
「この戦いを」
「そして運命がどんなものかもね」
このこともというのだ。
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