第一幕その十
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「幕末も維新もね」
「日本は乗り切って」
「今に至るね」
「西郷さんがいたから」
「そうなったね」
「西郷さんと大久保さんはね」
このお二人はというのです。
「幕末、維新の時にだよ」
「凄い貢献をしてくれた」
「そのことは事実ね」
「紛れもなく」
「そうでね」
それでというのです。
「このことは称賛されるべきだよ」
「薩摩藩は何かとあった藩でも」
「それでもだね」
「そうした人達を出してくれた」
「そうした場所でもあるね」
「そうだよ、そして僕達はね」
先生はさらにお話しました。
「その鹿児島に行くんだよ」
「あの、先生」
またトミーが先生が聞いてきました。
「確か東郷平八郎さんも」
「うん、日本海軍の偉大な提督さんだね」
「世界的に有名な」
「日本海海戦に大勝利を収めたね」
「あの人もでしたね」
「そうだよ、鹿児島出身だよ」
先生はトミーに笑顔で答えました。
「あの人もね」
「そうでしたね」
「薩摩藩の人でね」
その出身はというのです。
「新政府軍の海軍に入って」
「そこで経験を積んでましたね」
「戊辰戦争にも参加していたよ」
維新の時のこの戦争にというのです。
「それで幕府軍とも戦ったよ」
「幕府の海軍というと榎本武揚さんですね」
「あの人が率いる海軍とも戦っているよ」
「そうだったんですね」
「それで榎本さんが降伏した時助命を嘆願して認めてもらったのがね」
「黒田さんでしたね」
「そうだったんだ、面白い歴史の流れだね」
先生はトミーににこにことしてお話しました。
「これもまた」
「本当にそうですね」
「これ以降榎本さんは黒田さんの無二の盟友となったよ」
「かつては敵同士だったのに」
「黒田さんに命を助けられてね」
「漫画みたいな展開ですが」
「現実になってね、そして東郷さんはね」
この人のお話を戻しました。
「海軍で頭角を表してイギリスにも留学していたんだ」
「当時のイギリスと言えば」
「世界一の大国でね」
「海軍と言えばイギリスでしたね」
「そのイギリスに留学してだよ」
そうしてというのです。
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