第一幕その七
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「老いることも怪我をすることもないからね」
「オズの国ならではですね」
「そうよ、だからね」
王女はナターシャにさらに言いました。
「あのチームの人達もね」
「衰えたり怪我もしないで」
「ずっとよ」
「活躍されてるんですね」
「村山さんなんかオズの国に来て二十年以上経つけれど」
それでもというのです。
「毎年二十勝以上挙げてるのよ」
「もう四百勝以上ですか」
「そうよ、いつもどんなバッターにも全力で投げて」
そうしてというのです。
「勝っていってるの」
「恰好いいでしょうね」
「あんな恰好いい人はいないね」
カエルマンはこう答えました。
「オズの国にはサチェル=ペイジもベーブ=ルースもいてね」
「恰好いいですね」
「そうだね、けれど村山さんはね」
カエルマンはクッキーに応えてお話しました。
「特別のものだよね」
「そうした格好よさですね」
「その投げる姿、マウンドに立っている姿がね」
「最高に絵になって」
「いつも正々堂々と投げて」
「どんなバッターにも」
「そして勝った時の喜ぶ姿がね」
それがというのです。
「これまたね」
「絵になって」
「本当にだよ」
まさにというのです。
「最高のね」
「野球選手ですよね」
「あの人も大好きだよ」
カエルマンは笑顔でこうも言いました。
「僕はね」
「全くですね」
「だからあの街に行ったら」
「野球もですね」
「美味しいものを食べてお笑いもで」
そういったものも楽しんでというのです。
「それでね」
「野球もですね」
「観るよ」
「しかしーーです」
ここでチクタクが首を傾げさせて言いました。
「あの街とーーあのチームーーは」
「どうしたの?」
「いえーー外のーー世界ではーーです」
ナターシャに応えて言います。
「あのチームーーはーー別の街にーーありますーーね」
「ええ、西宮が本拠地なの」
ナターシャはチクタクに答えました。
「大阪じゃなくてね」
「そうーーですーーね」
「けれど大阪の人達が好きなチームはね」
「あのチームーーですーーか」
「そうなの、あの辺り全部ね」
外の世界の日本で言う関西全域がというのです。
「あのチームが好きなの」
「だからーーですーーか」
「オズの国ではね」
「あの街ーーはーーですーーね」
「あのチームなの」
「そういうーーことーーですーーか」
「そうだと思うわ」
こうチクタクにお話しました。
「オズの国ではね」
「そうだろうね、あの街にはあのチームというのはね」
魔法使いも言います。
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