第二章
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「もうね」
「一番最下位に近いわね」
「打線は打たないし」
それにというのだ。
「守備もね」
「酷いしね」
「ピッチャーは頑張ってるけれど」
彼等はというのだ。
「けれどね」
「それでも肝心な時に乱れて」
「走塁も」
こちらもというのだ。
「酷い時あるしね」
「阪神との試合ね」
「一点入るところを」
その好機にというのだ。
「ホームインの時に遅く走って」
「悠然とホームインしてね」
「その間に他のランナーの人がアウトになって」
そうしてというのだ。
「その結果ね」
「無得点で終わったわね」
「あんなプレイしていたら」
寿は咎める様にして言った。
「やっぱりね」
「駄目よね」
「ああしたことしてると」
それならというのだ。
「もうね」
「最下位も当然ね」
「ヤクルトは確かに連敗してるけれど」
それでもというのだ。
「中日程野球酷くないから」
「必死さは伝わるのよね、ヤクルトも」
「そうだよ、けれどね」
「中日はね」
「そんなことがあるから」
走塁での気が抜けているとしか思えないミスがというのだ。
「それじゃあね」
「最下位候補ね」
「一番のね」
「やっぱりそうね」
千佳も納得して頷いた。
「私が見てもね」
「中日が最下位だね」
「今シーズンはね」
茹で卵の後でクロワッサンを食べつつ応えた。
「もっと言えば去年もだったし」
「二年連続最下位はね」
「かなり可能性あるわね」
「阪神も弱い時があったよ」
「暗黒時代ね」
「あの頃の阪神なんてね」
一九八七年から二〇〇一までのことだ、尚一九九二年は今話に主役ではないが出ているヤクルトと優勝争いをしている。
「もうね」
「打線が兎に角打たなくてね」
「今の中日みたいな状況で」
それでというのだ。
「もうね」
「どうしようもなかったわね」
「そうだったから言えるよ」
「今の中日みたいって言ったしね、今」
「中日は危ないよ」
妹にヨーグルトを食べながら応えた、容器の中に入れたそれに苺ジャムを入れて掻き混ぜてから食べている。
「ヤクルト以上にね」
「やっぱりそうよね」
「それでもだよ」
「巨人が最下位になって欲しいわね」
「弱い巨人最高だよ」
寿は心から思って言った。
「もう何よりもね」
「いいものよね」
「巨人より悪い存在はないからね」
「カープどれだけ選手掠め取られたか」
千佳はこのことを思い出し眉を怒らせた。
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