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おっちょこちょいのかよちゃん
287 廃墟化した屋敷
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怒った。
「そっか、その寝返ったの、君の弟か。どげん奴かい?」
 尾藤が聞いた。
「まあ、サッカーとか好きだし、クラスでは頼られてる男子よ」
「そげんこったか。強敵になりそうやな」
 テレーズは屋敷の周囲を徘徊した。何もない状態となってはいるが、なかなかの豪華な造りになっている事に驚かされた。藤木救出班の目的の少年がこの建物内にいたとなると少年にとってはこの屋敷はかなりの楽園であったに違いないだろうと。
「テレーズ、珍しいかね?」
 清正が話しかけた。
「ああ、はい。古代の中国の王朝の建物の造りが私がいた国とは全く異なるものですから、とても珍しゅうものでして・・・」
「まあ、西洋人からしたらそう思うのも無理はないであろうな」
「はい、そういえばお母様も東洋の木でできた家具を好んでいましたわ・・・」
 テレーズは敵対した母を思い出すのだった。長山は神通力の眼鏡でこの建物内の過去の出来事を映し出そうとしていた。
(ここに藤木君とりえちゃんがいたんだ・・・。山田達、悔しかっただろうな、もう少しで目的達成だったのに逃げられるなんて・・・)
 そして屋敷での戦いを映し出す。自身の知り合いの高校生と戦闘に関わり、更には戦争主義の世界の長と彼と同体化した杉山の姿も見えた。
(杉山君、君は何を考えているんだい・・・?)
 その時、長山は異変を感じた。
(何かが来ているのか・・・?)
 そして何かが飛来してくるのが見えた。
「あれは・・・!?」
 それは映画に出てくるようなプテラノドン型の怪獣だった。
「怪獣!?この世界にいたの!?」
 怪獣が攻撃して来る。さきこのエメラルドが光った。全員を防御させる結界を出した為、皆無傷で済ます事ができた。
「この女か、護符の所有者は」
 西部劇のガンマンのような人間が降りてきた。
(な、何だ、今迄の敵とは違う!)
 長山やさきこなど見聞の能力(ちから)の持ち主からしたら赤軍や戦争主義の世界の人間とは異なる感触だった。
「決闘だ!」
 ガンマン達は発砲してさり達を狙う。さりは護符で巨大な防弾ガラスを出して対処した。
(この人達は・・・)
 長山は眼鏡で確認した。この男と怪獣はどこから来たか。そして解った。別の男がカメラから出して彼等を出現させた所を。
「こいつらは、赤軍の人が出したものだ!」
(赤軍・・・!?)
 さり達はすぐに警戒した。だが、プテラノドンの怪獣が挟み撃ちにして来る。
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