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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
]世、他クラスの生徒と邂逅する。
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「あの子の勇気に……向き合う?」

「うん。あの子の事を傷つけたくないのなら、ごまかさずに真正面から受け止めてあげて? それが最大限の優しさだと思うから」

 

 一之瀬さんは女の子の事を見てしばらく考え込む。そして、顔を上げた彼女は、始めて会話した時の様に晴れやかな笑顔に戻っていた。

 

「うん! わかった! ありがとう、沢田君♪」

「ううん、じゃあ俺はこれで」

 

 そう言って校舎裏から離れる。俺が横を通り過ぎる時、女の子が頭を下げてくれた気がした。

 

 〜数分後〜

 

「ううっ……ぐすっ……」

 

 なんとなく行く末が気になった俺は、校舎裏近くのベンチに腰掛けていた。

 数分もすると、女の子が泣きながら校舎裏から出てきた。

 

「……あっ」

 

 走り去ると思っていたら、女の子は俺を見て足を止めた。

 そして俺に近づいて来て頭を下げた。

 

「……ありがとう。君の言葉を聞いて、ちゃんと気持ちを伝える事ができたよ。結果は残念だったけど、すごくすっきりできた気がする」

 

 涙を必死に堪えながらそう言ってくれた女の子。

 俺はその子に首を振って答える。

 

「ううん、君が勇気を出して告白したからだよ。……その、前を向くのはさ、思いっきり悲しんでからでも遅くないと思うよ?」

「……え?」

「無理して我慢する必要はないってことだよ。辛い気持ちは全部今日の内に吐き出してさ、明日から前を向けばいいんじゃないかな?」

「……ぐすっ。……あ、ありがど?」

 

 女の子は顔を歪めながらもう一度頭を下げる。そして泣きながら走り去って行った。

 

「……」

「あ〜あ、かっこいいトコ見せられちゃったなぁ〜」

 

 女の子の背中を見送っていると、校舎裏から一之瀬さんが出てきた。

 

「ちゃんと向き合ってあげれたんだね、一之瀬さん」

「うん! 沢田君のおかげだよ!」

 

 そう言いながら一之瀬さんは俺の隣に腰掛けた。

 

「……沢田君に借りができちゃったね」

「いいよ、借りとか思わなくて」

「ううん、私は恩を忘れたくないから。この恩は何かで返すからね」

「……そっか」

「うん♪ ……あ、この後カフェでも行かない? 私、もっと沢田君とお話してみたいんだ」

「あ、うん。いいよ?」

「ほんと? よかったぁ、じゃあ行こっか! ……あ、これで借りが無くなるわけじゃないから安心して!」

「あはは、別にそれでもいいよ?」

「ダメだよ! これは友達同士の、普通のお茶会だからねっ♪」

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