]世、他クラスの生徒と邂逅する。
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須藤君を説得し終えたと思ったら、ヤンキーの1人である、セミロングの男子が割り込んできた。
「……おいサル。こいつはお前のパシリか?」
「ああ? ツナはパシリじゃねぇよ! ダチだ!」
「……パシリに助けてもらうとか、情けない野郎だな」
「! なんだとコラぁ!」
「須藤君! だから乗っちゃダメだって!」
セミロングの男子の発言に、再び須藤君の怒りが湧き上がったので、もう一度腕を掴んで止める。
「! 悪りぃ、ツナ」
「とにかく落ち着いて、須藤君」
「……おい、お前」
セミロングの男子が俺の胸ぐらを掴む。
「! てめ……」
またも怒ってしまいそうになった須藤君を手で制した。
その様子を見て、セミロングの男は額に青筋を浮かべる。
「お前……須藤のパシリだろ? パシリが一丁前に割り込んでんじゃねぇ。お前もひどい目に合わせるぞ」
「……」
俺を睨みつけるセミロングの男子を見て、俺は考える。
(強そうではあるが……そこまでじゃなさそうだ。生徒会長の方が戦闘力は高そうだ。……だけど、何か普通のヤンキーって感じはしないな。なんだろう……XANXUSに似た、人を引きつける魅力みたいなモノを感じる)
「……なんか言えよ」
「……須藤君にちょっかいをかけるのはやめてくれ」
「! ……テメェ」
胸ぐらを掴んでいる男子の目を見つめながらそう言った。
そんな俺の態度が気に食わなかったのか、男子はどこかに俺を連れて行こうとした……その時。
「はいっ! 両者そこまでっ!」
「!」
「! ……一之瀬か」
そう、一之瀬さんがストップをかけてくれたのだ。
「……一之瀬。これは喧嘩じゃない、俺達が被害者だ」
「そう? 私はそこの沢田君が言ってた通り、龍園君達が煽ってるように見えたけど?」
龍園、と呼ばれた男子は自分たちが被害者だと言いのける。しかし、一之瀬さんは俺の味方になってくれたようだ。
「……一之瀬」
「これ以上何かするようなら、先生達に報告するよ?」
「……ちっ!」
舌打ちした龍園君は、乱暴に俺の胸ぐらから手を離した。
そして、反対方向に歩いて行きながら何かを呟き始めた。
「おいサル。お前はいいおもちゃになりそうだ……そしてそのパシリ。テメェとはまた今度遊んでやるよ」
そう言った龍園君達はどこかに消えて行った……
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