]世、裏の顔を知る。
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が来るのを待つよ。気づいたら内線電話で連絡してくると思うし」
「……そうだな。行ってみよう」
俺達は部屋を出て最上階のエレベーター乗り場に向かった。
エレベーターはちょうど下に降りている途中だった。
乗っているのは桔梗ちゃんだろう。
エレベーターはどんどん下に降りて行く。
(……3、2、1。1階で降りた様だ。……あれ、何で1階?)
「……変だな」
「うん。女子用のマンションとは5階の連絡通路で繋がってるのにね。なんでわざわざ外から?」
「……どこかに行くのかもな。追いかけた方がよさそうだ」
「そうだね、行こう!」
俺達は急いで1階まで降りてマンションから出た。
マンションの付近をキョロキョロ見回すと、桔梗ちゃんの姿が見えた。
どうやら敷地の外周にある、海上の景色がよく見える散歩道へ向かっているようだ。
急いで後を追い散歩道に向かうと、桔梗ちゃんは道に等間隔で設置されている防護柵の前に立っていて、どうやら海を眺めているようだった。
(あ、よかった。止まってくれてて。じゃあさっそく渡……)
(……待て沢田)
(え?)
桔梗ちゃんに声をかけようとしたら、綾小路君に止められてしまった。
どうして止めるのかと聞こうとしたら、桔梗ちゃんが何やら独り言を呟きはじめた。
「……あ〜うざい。なんなのあの女? 自分が可愛いと思ってお高く留まりやがって。他人なんかどうでもいいです〜って感じだったのに、なぜか最近はツナ君に対してだけ『私、かよわい女の子なんです』って感じのアピールしやがって! 本当に最悪……最悪最悪最悪!」
独り言を呟く桔梗ちゃんは……今まで聞いたことのない声色で、堀北さんに対する不満をぶちまけながら防護策を何度も蹴っている。
(……き、桔梗、ちゃん?)
(……大変なものを見ちまったなぁ)
(かよわい女の子のアピール? そんなのされた覚えはないんだけどな)
「ほんとうざい……死ねばいいのに! 堀北なんかっ!」
??ぴぴぴっ!
「!」
(わっ! 桔梗ちゃんの携帯が!)
(……ばれちまったな)
桔梗ちゃんの変わりっぷりに思わず無言で見つめていると、急に桔梗ちゃんの学生証端末が音を鳴らした。
慌てて端末を押さえようとするも、完全に桔梗ちゃんにも聞かれてしまったらしく、彼女の冷たい声が俺達に向けて放たれる。
「……誰かいるの? いるなら……出てきて」
(……素直に
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