暁 〜小説投稿サイト〜
ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
家庭教師、X世の同級生に会う。
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りたい事を全ては教えてくれない。

 

 入学してから1ヶ月と少し。知りたいことの答えを得るために、何度か彼女を出し抜こうとした。しかし、全て途中で見抜かれてしまっていて、坂柳は成功した試しがなかった。

 

 なんで見抜かれるのか。それは、自分には他人の心を読む能力があるからだとユニは言う。

 

 坂柳は完璧に心を読む能力なんてないと思っていたが、何度も計画を見抜かれることで、少しずつではあるが、そういう特殊能力の存在を信じ始めていた。

 

 ……そもそも、なんで坂柳がツナを観察していたかだが。

 それは坂柳が小学生だった時に遡る。

 

 小さい頃、父親と一緒に9代目にお会いした事があった。

 

 それまでにも何度かお会いした事があったのだが、9代目はどこから見ても優しいお爺さんにしか見えない。しかし裏社会では、彼の采配は神の采配と言われる程に素晴らしいボス。そして支配者であるという。

 

 坂柳はそれが信じられなくて、お父様に「なんであのお爺様がそんなにすごいボスと呼ばれるのですか?」と聞いた。

 

 すると坂柳のお父様はこう答えた。

 

「ボンゴレのボスを継承する者にはね、超直感という能力が生まれながらに宿されているんだよ」

「生まれながらに? それは私の天才的な頭脳と同じ様なものですか?」

「……ん〜、まぁそうだね。9代目はその能力と、持ち前の優しさや人徳でファミリーを引っ張っているんだ」

「……なるほど」

 

 そう言われたのだ。正直後半の部分は坂柳は覚えてはいない。超直感という生まれながらに有する能力があるという事で頭の中がいっぱいになっていたからだ。

 

 それからの坂柳は、「私なら9代目よりも優れた支配者になれるのではないか」という疑問と、それを試してみたいという好奇心をずっと心の隅に抱えながら生きてきた。

 

 だから、この学校に自分と同学年でボンゴレの10代目が入学すると聞いた時には心踊ったものだ。

 

(……この学校で同級生になった沢田君は、9代目と同様に超直感という能力を生まれながらに宿しているはず。だったら、沢田君と勝負することで子供の頃から抱いてきた疑問の答えを見つけられるかもしれない)

 

 そう思ったから、坂柳はツナの事を観察し始めたのだ。

 結果は散々だったと坂柳は思っているのだろう。

 

 その事をお茶を飲みながら思い返していると、ユニが坂柳に質問をしてきた。

 

「ねぇ有栖さん。もしも……もしも沢田さんに勝負して勝ったらさ。有栖さんはどうするつもりなの?」

 

 坂柳はその質問に、足をパタパタさ
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