]世、受け入れられる?
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急に真顔になった事も気にはなるけど、今はそこじゃない。
そんな須藤君の発言に、池君が俺も俺もと賛同し始めた。
「……噂? なんか俺の噂が流れてたの?」
「ん? ああ、実はそうなんだよ。……お前は不快だと思うんだけどさ」
「それでもいいよ。池君、教えてくれない?」
「……そうか? じゃあ話すよ」
池君が語った、俺の噂を簡単にまとめるとこうなった。
@PPについて沢田が教えてくれていたというのは、茶柱先生の嘘である
A茶柱先生がそんな嘘をついた理由は、沢田の行動でクラスメイト達にポイントを無駄遣いさせることができれば、沢田だけボーナスでPPを受け取れるという取引を沢田と茶柱先生の間で交わしていたから
B 上記の噂が書かれたメールが、5月1日の放課後に俺・堀北さん・綾小路君・長谷部さん・佐倉さん・高円寺君以外のクラスメイト全員に送信されている
……何だ、この噂。あきらかに矛盾だらけじゃないか?
皆こんな噂を真に受けてたから冷たかったのか?
そんな事を考えていたら、近くにいた綾小路君が口を開いた。
「……5月1日。その日はPPが貰えないってことで皆パニックになってたからな。こんな噂でも真実と勘違いしてしまってもおかしくない」
「! そっか……そうだね」
「メールが送られてねぇのは、俺もアドレスを知らない奴だけだな」
「え? そうなの?」
「ああ。俺と山内は殆どのクラスメイトの連絡先をゲットしてんだけどよ。このメールが送られてない奴のアドレスはまだ知らないんだよな。まぁだから誰に送られてんのか分かるんだけどよ」
綾小路君と池君の意見を反芻していると、今度は堀北さんが口を開いた。
「池君。そのメールまだ持ってる?」
「ん? ああ、持ってるぜ。……ほら、これだ」
池君は自分の学生証端末を操作し、メール画面を見せてくれた。
そのメールには確かに先程聞いた俺の噂が、友達に噂話をするような文面で記載されている。
そして、このメールは1人の人物から一斉メールで送信されているようだ。
「……池君、このメールを送っている人のアドレス、誰のか知ってる?」
「え? ああ、ちょっと待ってな? え〜と」
池君は学生証端末に登録されたアドレスを確認し始める。
そして、見つけ出したそのアドレスの持ち主は……
「あれ? 山内だ」
たった今も一緒に談笑していた……山内君だった。
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