]世、中間テストに向けて奔走する。
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ても、途中で投げ出したくなるに決まってるだろうが」
須藤君のその言葉を首を振って否定した。
「そんな事ないよ。俺は絶対に投げ出さない。須藤君が退学させられたりしないように、全力でサポートするよ」
「……そんな言葉を信じろってのか?」
「うん。信じて欲しい。俺も須藤君を信じるから。須藤君はちゃんと勉強して、中間テストで赤点を回避できるって」
「……沢田、おまえ」
「へへっ、だからさ、もう一度勉強会に参加してみない? 今度は昨日みたいな事には絶対にさせないからさ」
「……堀北は、なんて言ってんだよ。あいつは俺には無理だと思ってじゃねぇの?」
「うん。完全には信じきれてないとは思う」
「じゃあまた昨日の繰り返しに」
「でも!」
弱気な事を言う須藤君に大きな声で活を入れる。
「……でも! もう須藤君の事を軽んじて、無理だって諦めたりはしない。それは俺が保証する!」
「……本当かよ?」
「もちろん! その証拠に……ほら、これ!」
俺は鞄からあるノートを取り出し、須藤君に手渡した。
「なんだよ、このノート」
「そのノートは堀北さんが作ってくれたんだ。須藤君達が理解しやすい様に、今までの授業の内容を噛み砕いて、分かりやすくまとめ直してくれているよ」
須藤君はパラパラとノートをめくった。
「……これを、堀北が?」
「うん。このノートは堀北さんが須藤君達の為を思って作ってくれた……ちょっとキザかもだけど、気持ちが沢山込められてるんだよ!」
「……そうか」
神妙な顔になった須藤君は、急に方向転換をして、体育館から逆方向へ歩き始めた。
「……須藤君?」
「あ? 何してんだよ沢田。今日も勉強会があんだろ? さっさと行こうぜ!」
「……うんっ! 一緒に行こう!」
こうして、なんとか須藤君を説得する事に成功した。
須藤君、ありがとう! 俺も約束通り、最後まで君を信じるよ。
その後、勉強会はきちんと進行された。
最初に堀北さんが皆に謝ってくれて、全員がそれを許してくれたのが大きかったね。
堀北さんによる新しい授業プランは、須藤君達にも分かりやすかったようで、須藤君達はメキメキと理解を深めていった。
そうして日々は過ぎていき、ついに中間テストの前日になった。
その日の昼休みに、綾小路君と桔梗ちゃんが一緒に話しかけてきた。
?? 中間テスト前日、昼休み ??
「沢田、例の物は無事
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