]世、動き出す。
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を許してあげてもいいわ。その代わり、私達に協力しなさい。悪い話ではないと思うわよ?」
「……汚ねぇ〜」
「何とでも言いなさい。とにかく、協力するかしないかだけ答えてもらえる?」
綾小路君は少しの間無言になり、やがて深いため息を吐くとゆっくりと頷いた。
「わかったよ……で、何をすればいいんだ?」
「そう、それは良かったわ。なら本題に入るけど、私と沢田君で行う勉強会で講師役をやってほしいのよ」
「……勉強会? 平田の奴とは別でか?」
「ええ。平田君の勉強会に参加しない人達の為の勉強会よ」
「……誰のことだ?」
「池君に山内君。そして須藤君よ」
「……なるほど。赤点を取る確率が高い奴らの為の勉強会ってことか」
「その通りよ」
「……なぁ、一つ聞いてもいいか?」
綾小路君が怪訝な顔で堀北さんに問いかける。
「……何かしら?」
「お前達、なんでそこまでしてテスト対策をするんだ? まさか上のクラスに上がりたいとでも思っているのか?」
「当然よ」
「……沢田もか?」
「うん。もちろん」
「……せめて、Cクラスには上がりたいって事か?」
「違うわ。私が目指しているのはAクラスよ」
「! Cじゃなく、Aクラス? 本気か?」
「ええ、私は絶対にAクラスに上がって見せるわ」
あの〜、堀北さん? さっきから『私は』って言ってるけども、俺達は同じ目標を持った協力関係だよね? そこは『私達』って言って欲しいなぁ。
「……なんでAクラスに拘る?」
「私は自分がDクラスだと判断された事に納得していないの。だからAクラスまで上がって、学校の判断が間違っているって事を証明したいのよ」
「……ふ〜ん。沢田は?」
「俺? 俺は……絶対にAクラスで卒業するって、とある人物に約束したからかな」
「……そうか。ま、わかったよ。協力はする」
「本当? 綾小路君、ありがとう!」
「話はついたわね」
そう言った堀北さんは、ブレザーのポケットから折り畳まれた一枚の紙を俺達の前に置いた。
「これ、私の電話番号とメールアドレスよ。何かあったらそこに連絡してちょうだい」
「……わかった。で、俺は何を手伝えばいいんだ?」
「まずは勉強会の準備からね。私は勉強会でやる授業内容を考えるから、沢田君と綾小路君は3人が勉強会に参加する様に説得しておいてほしいの。勉強会の初回は3日後の放課後にするから、それまでに参加する確約を取っておいてね。……勉強会当日は、私の考えた内容に沿って3人で授業を進めていくことにしましょう」
「わかった」
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