]世、動き出す。
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そう言うと、堀北さんは少し考える素振りを見せた。
数十秒後、何かを思いついたのか、堀北さんは再び話始めた。
「ねぇ沢田君。今日の昼休みに綾小路君を誘って食堂に来てくれない? 『堀北さんわたしがなんでも好きな物を奢ってくれるから』とか理由を付けて」
「え? でもそう言ったら本当に奢らないといけないんじゃない?」
「ええ。ちゃんと私が昼食代を支払うから大丈夫よ」
昼食を奢る代わりに協力をしてもらおう、とでも考えているのだろうか?
「……そんなことしなくても、普通にお願いしてみればいいんじゃないかな?」
「だめよ。おそらくだけど、綾小路君は面倒な事は極力避けるタイプだと思うの。普通に頼んでも断られるだけよ」
「え〜、そうかなぁ?」
「そうなのよ。……とにかく、沢田君は綾小路君を誘って食堂に来てちょうだい。いいわね?」
「……わかったよ」
話が終わると、堀北さんはスタスタと教室に帰って行った。
(……堀北さんは、なんでAクラスに行きたいんだろうか。将来の夢とか……目標でもあるのか?)
その後、授業に遅れないように俺も急いで教室に帰ったのだった。
?? 昼休み、食堂 ??
「……本当にいいのか? スペシャル定食なんて高い物奢ってもらって」
「俺の分までありがとう!」
「いいのよ。私が何でも好きな物を食べていいって言ったんだから」
食堂で待っていた堀北さんと合流し、定食を注文してから横並びに席に着いた。
俺と綾小路君はスペシャル定食。堀北さんはチーズドリアとサラダを注文した。
堀北さんが俺の分も奢ってくれるというので、せっかくだからスペシャル定食という一番高いメニューを選ばせていただきました!
……いや、何かしらでお返しはするよ? 当然でしょ?
初めて食べるスペシャル定食。
その輝きに喉を鳴らしていると、堀北さんが早く食べる様に促してきた。
「……ごくり」
「ほら、早く食べないと冷めるわよ?」
「あ、そうだよね! いっただっきま〜す♪」
プレートに盛られた数種類のメニューを見回す。
栄えある一口目に選ばれたのは〜?
じゃ〜ん! ハンバーグで〜す♪
「モグモグ。ん〜! うまいなぁ〜♪ ……ん?」
「……」
ハンバーグの旨さに思わず声を上げると、隣に座った綾小路君が俺を見ている事に気がついた。しかもまだ食べ始めてもいなかった 。
そんな綾小路君に対し、堀
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