]世、仲間ができる。
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(こ、これは……今から呼ばないと納得しなさそうだな。緊張するけど、仕方あるまい!)
「……き、桔梗ちゃん!」
「はいっ! ……えへへっ、なんか嬉しいねっ♪」
「う、うん……」
「じゃあツナ君! 今度こそまた明日ねっ!」
「……うん。桔梗ちゃん、また明日」
そして櫛田さん……もとい桔梗ちゃんは、俺に手を振りながらマンションに入っていった。
桔梗ちゃんを見送った俺は、しばらく空を見上げて考え事をしていた。
(……天使って京子ちゃん以外にもいたんだなぁ)
桔梗ちゃんのあの笑顔は京子ちゃんに負けず劣らずな破壊力があった。
(京子ちゃん、元気ですか? 俺は今日、京子ちゃん以外の天使を初めて目撃しました。京子ちゃんは今ごろ他県の女子校で楽しく高校生活を送っているのでしょうか。一方俺は、実力至上主義の学校で刺激のある高校生活を送っています。この高校生活の先には君と再会できる未来もあるのでしょうか。……いや。10代目になると決めた以上、君やハルを巻き込む事は二度としないと決めたんだった。……もう会う事はないかもしれませんが、どうか幸せになって下さい)
頭の中での1人舞台を終えた俺は、残っているトレーニングに取り掛かる為に走り出したのであった。
?? 現在、学校のプール ??
「……って事があってね」
「……そうか」
昨日の回想が終わり、再び桔梗ちゃんへ視線を戻そうとする。
しかし、横から誰かに話しかけられてブロックされてしまった。
「……2人して何を黄昏ているの?」
声のした方を見てみると、話しかけてきたのは堀北さんだったようだ。
「己との戦いに、没頭していたんだ」
「瞑想、かな」
「……何よそれ」
そう言ってからため息を一つ吐いた堀北さんは、なぜか俺の隣に座り込んだ。
「なんで皆、あんなに呑気なのかしら」
「……普通の高校生は、あんなもんなんじゃないか?」
「そうかしら、私達は先生や学校に不良品だと見なされているのよ? 悔しくないのかしら」
「あ〜、現実逃避してるって可能性もあるけどね」
「……幼稚ね。そんな事する位なら、どうしたら上に上がれるのか思案するべきよ」
『……』
桔梗ちゃんを見て現実逃避してしまった手前、この事については俺達は何も言う事ができない。話を逸らす為に俺は話を進めた。
「げ、現状できる事は生活態度の改善と、中間テストでいい成績を残す事かな!
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